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加藤の研究日記(2012年)topicsに戻る
(注)大学のホームページとは全く関係ありませんので、ご了承ください。
 
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2012/12/31(月)
 
*2012年が終わろうとしています。今年はラボにとっても私の人生に取っても実りのある年でした。これまでの研究人生で最も試練の多かった年でもあります。今年中に来年の職場が見つからなかったら、本当に研究者も辞めなくてはならないところまで来ていました。昨年の震災(2011年3月11日)以来、我々の研究に関する状況は悪くなるばかりでした。
 
  すべてが、 第32回「ケミカルバイオロジー研究領域」勉強会での講演の機会を頂いたところから始まりました。もうひとりの講演者であった、大阪大学の高木淳一先生の 「糖蛋白質の動物細胞発現と新規アフィニティータグシステムをもちいた1段階精製」というご講演を拝聴し、私の研究の方向性と同じものを感じました。「もしかして自分の研究の方向性も間違っていないのでは?」と感じたときの興奮を今も忘れません。その思いを、その講演会の後の懇親会で高木先生に伝えました。
 
 2010年に日本に帰国してから、私の研究内容をしっかり聞いて下さって先生に出会ったのは初めてでした。その後、その続きの話をしようということになり、大阪大学蛋白研の共同研究員に採択して頂きました。今年の4月に入ってから、最初の大阪出張を迎え、大阪大学での講演の機会を頂きました。その後、いろいろと今後の共同研究の方針について話を聞いて頂きました。そして、いよいよ創薬PFへの応募の時期になりました。高木プロジェクトの分担研究者に選んで頂き、これまでの積み重ねて来た我々の研究成果やアイディアを申請書に書き込みました。魂を込めました。
 
 7月10日に朗報が届きました。創薬PFへの採択の連絡です。すぐにプロジェクト開始に向けて準備を始めました。とは言っても、帰国してからずっと、やりたくても予算がなくてできなかった状況が続いておりましたので、ロケットスタートをきることは簡単でした。8月1日に事業開始となり、研究メンバーを集めることから開始しました。1年目は立ち上げでしたので、その立ち上げに協力してくれるメンバーを集めることに集中しました。さらに、ラボに入れることが長年の夢だった各種機器を揃えました。今では、ほとんどすべてのことがラボでできるようになりました。
 
 研究費を頂き、研究自体を開始したわけですが、来年からの研究の場が決まっていませんでした。山形大学の学長との面談をして頂く機会がありました。山形大学医学部の学部長との面談のお時間も頂きました。短い時間でしたが、精一杯、プロジェクトの内容を説明しました。幸い、自分たちの人件費も出せる可能性が高かったため、そのことも強調しました。要は、ポストと場所をご提案頂けるかどうかというところでした。残念ながら、良い返事はなかなか頂けず、就職活動を続けることになりました。
 
 お盆になる直前に、突然、驚くべき話が来ました。あらゆる準備を整えていましたので、即座に対応できました。最初の電話でのインタビューから面接まで1週間以内、面接から内々定まで数時間というスピードでした。10月1日、東北大学大学院医学系研究科の教授の職を拝命しました。今年度から5年間の大型プロジェクト、地域イノベーション戦略支援プログラム「みやぎ知と医療機器創生拠点」において「高精度腫瘍認識抗体を利用した治療機器開発」 を担当することになり、来年4月1日から東北大学で正式にラボ運営にあたります。来年からのラボスタッフも確定しました。来年からのラボスタッフは、準備のためのスタッフではなく、研究を飛躍的に進めるための強力なスタッフ陣です。創薬PFと地域イノベの大型プロジェクト2本を進めていきます。
 
 どんなに大きなプロジェクトを動かしても、やはり大切なのはひとつひとつの研究の推進であることは忘れてはいけません。帰国してから3年間、2つのテーマに集中してきました。ひとつは、ポドプラニンに対する抗体医薬の開発です。ポドプラニンを標的とした抗体医薬の開発については、我々だけでなく、いくつかのラボが進めています。その中で、我々は腫瘍特異的抗体という次世代型抗体の開発を進めてきました。最初は無理難題と思われましたが、しっかりとその成果が出始めています。来年中には、製薬会社との開発が進む予感がします。もうひとつのテーマが、Duke大学で出会ったテーマである、IDH1/2に対する特異的抗体の開発です。Duke大学では、世界で初めてIDH1-R132Hに対する抗体を開発しました。Duke大学での仕事に続き、帰国してから、次々に他の変異型IDH1/2に対する抗体の樹立に挑みました。IDH1/2の変異型はたくさんあるのですが、グリオーマで報告されてる8種類のうち、7種類の変異型に対するモノクローナル抗体の樹立に成功しました。7種類のうち、1種類だけは他のラボからも報告されていますが、6種類については、世界で我々のラボだけが樹立に成功しています。また、これらの抗体の論文発表/学会発表に終わらず、すべての有用な抗体を複数の試薬会社から販売するという流れを築きました。さらに特筆すべきは、共同研究者が増えたことです。10施設を超える大学との共同研究が新たに始まりました。
 
 帰国してから約3年、とても多くの方々に支えられてここまで来ました。特にこの1年は、感謝の気持ちを簡単に言い表せるものではありません。震災直後に発症した次男の闘病生活も過酷なものでしたが、幸い、この7ヶ月は再発なく元気に過ごしています。上述の理研での講演会の日(9月28日)は、次男が2回目の再発で大学病院に入院中でした。最初は、発表をキャンセルして、次男に付き添う予定でしたが、妻に、「せっかく招待されたんだし、大切な発表だから行ってきたら?」と勧められ、思い切って1泊2日の出張をしました。それがなければ、この流れはなかったかと思うと、運命の一言だったかもしれません。
 
 今年は、皆様には大変お世話になりました。来年も、ラボメンバーで力を合わせて、夢に向かって研究を進めていきます。家族も仲良く健康に過ごせるように祈りつつ。
 
2012/12/29(土)
 
*今年もあと3日となりました。今日は、論文をひとつ投稿しました。山形大学のラボの17報目です。査読が始めるのは来年になってからだと思いますが、良い結果を期待しています。すぐに次の論文を書き始めます。山形のラボ(あと3ヶ月)の目標20報まであと3報です。
 
2012/12/28(金)
 
*今日は仕事納めです。みなさん、1年間お疲れさまでした。
 
2012/12/26(水)
 
*創薬PFにおける我々の研究課題が公開になりました。

動物細胞発現系を用いた高難度タンパク質生産支援と、糖鎖工学・抗体工学を用いたその高度化

*支援業務の受付も開始しておりますので、ご興味のある方は、ご連絡下さい。
yukinarikato@med.tohoku.ac.jp(@を半角にして下さい。)
*4月からは、東北大学にて創薬PF事業を行います。
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2012/12/24(月)
 
つくばKEK構造生物学センター長の若槻教授がStanford大に転出、文科省創薬プラットフォーム解析拠点代表など継続
 
「若槻教授は、文部科学省が補助事業として2012年度から開始した創薬等支援技術基盤プラットフォーム事業の解析拠点代表を務めている。また、科学技術振興機構(JST)が2012年度から開始した戦略的創造研究推進事業「ライフサイエンスの革新を目指した構造生命科学と先端的基盤技術」の個人型研究さきがけの研究総括を務めている(チーム型研究CRESTの研究総括は東京都医学総合研究所の田中啓二所長)。若槻教授は1月以降はKEK非常勤研究員としてこれら文科省事業拠点長とJST事業研究総括は継続する。」
 
2012/12/21(金)
 
*ラボでクリスマス会を行いました。
 
2012/12/19(水)
 
*プレハブ建設が進んでいます。
 
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2012/12/18(火)
 
*創薬プラットフォーム利用受付を開始しました。(創薬PFのホームページ
 
*IDH2-R172MとIDH2-R172Wに対する新規抗体を樹立しました。MBLから近日発売予定です。すぐに使ってみたいという方は、いつでもご連絡ください。すぐに分譲致します。(IDH1/2関連販売抗体一覧
 
*IDH1に対する超高感度抗体を樹立しました。MBLから近日発売予定です。この抗体についても、ご興味のある方にはすぐに分譲致します。(IDH1/2関連販売抗体一覧
 
2012/12/16(日)
 
*NZ-8(キメラ型抗ヒトポドプラニン抗体)の精製が進んでいます。現在、27mg。サルの前臨床試験をやるのに必要な100mgまで、あと73mgです。
 
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2012/12/14(金)
 
*大阪大学蛋白研の高木淳一先生にご講演をして頂きました。とても有意義な時間でした。
高木先生の研究に対する姿勢は、高木先生のHPに書かれています。 (高木先生のHP
 
2012/12/12(水)
 
*MD Anderson Cancer Center時代の論文がBMC Cancerに掲載されました。わずか5ヶ月しかいなかったのですが、Second authorを守ってくれていて、Dr. Priceには感謝しています。
 
Liu H, Kato Y, Erzinger SA, Kiriakova GM, Qian Y, Palmieri D, Steeg PS, Price JE.
 
The role of MMP-1 in breast cancer growth and metastasis to the brain in a xenograft model.
 
BMC Cancer.;12(1):583. [Epub ahead of print], on line
 
Abstract
 
BACKGROUND: Brain metastasis is an increasingly common complication for breast cancer patients; approximately 15-- 30% of breast cancer patients develop brain metastasis. However, relatively little is known about how these metastases form, and what phenotypes are characteristic of cells with brain metastasizing potential. In this study, we show that the targeted knockdown of MMP-1 in breast cancer cells with enhanced brain metastatic ability not only reduced primary tumor growth, but also significantly inhibited brain metastasis.
 
METHODS:
 
Two variants of the MDA-MB-231 human breast cancer cell line selected for enhanced ability to form brain metastases in nude mice (231-BR and 231-BR3 cells) were found to express high levels of matrix metalloproteinase-1 (MMP-1). Short hairpin RNA-mediated stable knockdown of MMP-1 in 231-BR and 231-BR3 cells were established to analyze tumorigenic ability and metastatic ability.
 
RESULTS:
 
Short hairpin RNA-mediated stable knockdown of MMP-1 inhibited the invasive ability of MDA-MB 231 variant cells in vitro, and inhibited breast cancer growth when the cells were injected into the mammary fat pad of nude mice. Reduction of MMP-1 expression significantly attenuated brain metastasis and lung metastasis formation following injection of cells into the left ventricle of the heart and tail vein, respectively. There were significantly fewer proliferating cells in brain metastases of cells with reduced MMP-1 expression. Furthermore, reduced MMP-1 expression was associated with decreased TGFalpha release and phospho-EGFR expression in 231-BR and BR3 cells.
 
2012/12/12(水)
 
*教授会に出席のために、東北大学に来ています。山形の高速道路が雪で徐行運転(50 km/h規制)になっているため、少し時間がかかります。仙台は天気が良いです。
 今日の教授会は1時間程で終わりましたが、6時から教授会忘年会です。新人挨拶もあるそうです。先程、大内医学科長が直接机のところまで来てくれ、声をかけてくれました。いつも気遣って下さって感謝しております。
 
2012/12/11(火)
 
*12月14日(金)の午後5時から、大阪大学蛋白研教授の高木淳一先生の講演会を企画しております。創薬PF特別講義の第一回です。
「創薬に向けた構造生命科学の鍵を握る高難度タンパク質の生産とタギング技術開発」というタイトルでご講演頂きます。ご興味のある方は、どなたでもお越し下さい。
 
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2012/12/7(金)
 
*ラボ忘年会を行いました。
参加者:加藤、金子、會田、鈴木、佐々木、川面、辻本、森田、柳谷、晃成、泰成(合計11名)
 
2012/12/1(土)
 
*大学院説明会に出席しました。午前中が息子の保育園の発表会で、ビデオ撮影担当だったため、山形をぎりぎりに出発しました。自分の発表の10分前に会場に到着できたのですが、議事の進行が早かったらしく、到着してすぐに発表となりました。何とか間に合って良かったです。1分の発表のために山形と仙台を往復しましたので、少しでも大学院入学希望者がいるといいのですが。。。隣りに座っていた先生にお聞きすると、やはり入学者は少なくて、大変なようです。
 
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2012/11/30(金)
 
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2012/11/29(木)
 
*Flow cytometry(Sony製)を導入しました。これで、FACSによる抗体スクリーニングが可能となります。
 
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2012/11/28(水)
 
*「(財)インテリジェント・コスモス学術振興財団」の平成24年度実用化研究に採択されました。
 
 <平成24年度インテリジェントコスモス・実用化研究>は、東北地域における新産業創出の推進を図るため、平成23年度に行ったインテリジェント・コスモス奨励賞受賞者(10名;以下の表)の研究実績報告書に基づき、実用化・事業化の観点から新事業創出の可能性があると認められる等の評価・調査を行い、評価が高いものに対し継続して助成を行うというものです。
 
・以下の10件の課題から、加藤の課題を含む2件の課題が実用化研究に選ばれた。
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*プレハブの工事が少しずつ進んでいます。
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2012/11/27(火)
 
*実験台を新しくしました!
 
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2012/11/20(火)
 
*12月1日(土)に、東北大学大学院医学系研究科の説明会があります。加藤研究室についても紹介を行います (大学院進学希望の方へ)。研究に興味のある方、学位だけ欲しい方、1年で学位を取りたい方、気分転換に研究をしたい方、などなど、どのような相談にものります。山形大学からも、もちろん歓迎します。MD.PhD.コースもあります。
 
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2012/11/20(火)
 
*NZ-1の精製に、これまでの10倍のProteinGを使用しています。これでかなりの効率化です。
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*バイオリアクターも大活躍です。腹水並みの抗体が取れます。値段が高いのが問題ですが、やはり効率も重要ですし、腹水と違ってIgGのコンタミがありませんので、純度の高い抗体が取れます。
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2012/11/16(金)
 
*来年我々のラボが入るプレハブの下見に行きました。基礎工事が始まったようです。
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2012/11/15(木)
 
*NZ-1抗体の大量培養もいよいよ本格化。無血清培地に馴化しましたので、あとは無血清培地で植え継ぐだけです。目標は1g精製。
 
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2012/11/14(水)
 
*キックオフミーティングおよび産学官連携交流会が終わりました。研究紹介では4演題がありましたが、どれも素晴らしい発表でした。東北大学のレベルの高さを知りました。産学官連携交流会では、里見総長や松木医工学研究科長と挨拶ができました。
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2012/11/14(水)
 
*今日は、地域イノベーションプログラムのキックオフミーティングに参加します。いよいよプロジェクト開始です。
みやぎ知と医療機器創生拠点;キックオフミーティング
 
2012/11/13(火)
 
*NZ-1の培養も順調です。無血清培地に馴化したようです。現在、8Lまで拡大。
 
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2012/11/10(土)
 
*東北大学の特別講義も無事終了。夜も別の会議に出て、今朝山形に戻りました。ラボに直行し、NZ-1の大量培養の続きです。今日は5Lの無血清培地に植え継ぎました。3LはCellineBioreactorを用い、2Lはフラスコを用いています。CellineBioreactorがうまく使えるようになれば、これが最も効率が良いのですが、NZ-1にこのシステムが適用できるかどうか。1週間後に結果が出ます。
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2012/11/9(金)
 
*今日は午後から、東北大学の特別講義に行きます。
分子イメージング連携特別講義【講師:加藤幸成教授】開催のお知らせ
 
霞城公園も紅葉がきれいです。
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この霞城公園の紅葉をこの角度から見るのも、今年が最後です。
 
2012/11/6(火)
 
*IDH2-R172MとIDH2-R172Wに対する特異的抗体も取れてきました。変異型IDH2はこれで制覇です。変異型IDH1はあとIDH-R132Cのみが残っていますが、なかなか難しい抗原です。今年度中(山形にいる間)に変異型IDH1/2に対する抗体100%制覇の目標達成なるかどうか。
 
2012/11/2(金)
 
*東北大学の教室リストに入れて頂きました(地域イノベーション)。
 
*Duke大学からの論文がon lineに掲載されました(IJC)。加藤が作製した抗ポドプラニン抗体(NZ-1)をDuke大学に持って行き、金子がscFvに改変後、インド人のポスドクが活性評価をした仕事です。近々、Duke大学にて、Phase Iが行われることになると思います。(PDF
 
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この抗体は、加藤が日本で作製した(made in Japan)のですが、このように開発は欧米で先に行われるというのが残念なことです。このNZ-1-scFvの特許もDuke大学から出されていますが、そこには我々日本人の名前が入っておらず、つまり権利はすべてDuke大学に持っていかれた、ということになります。ただ、NZ-1自体の特許は、2年前に日本から出しており、scFvも請求項に入っています(PCT出願)。日本での開発を急がなくてはなりませんが、何しろ開発費がない(企業からも国からも)というのが問題です。自分の開発した薬(抗体医薬)が患者さんの病気を治すことが私の研究の最終目標ですので、開発の場が日本であろうとアメリカであろうと、あるいは自分が最後まで関わるかどうかは関係ないかもしれません。自分のできる仕事を進めるだけです。
 
2012/11/1(木)
 
*生化学の授業が終わりました。
 
*学生さんへ:授業資料をすべてホームページに掲載しました。(授業資料)この5回分(10コマ分)が11月8日の試験範囲です。試験勉強がんばってください。
 
2012/10/31(水)
 
*教授会出席のために、東北大学に来ています。やっと、1号館2階の共通機器室に自分の机がもらえました。とりあえず、教授会までの間、仕事をする場所ができました。
 
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明日は最後の生化学の講義です。
 
2012/10/26(金)
 
*学生さんへ:来週の授業資料もホームページに掲載しました。(授業資料)この5回分(10コマ分)が11月8日の試験範囲です。まだ少し先ですが、試験勉強がんばってください。
 
 
2012/10/25(木)
 
*生化学の講義が8コマ分終わりました。あと2コマ(来週木曜日)です。頑張ります。
 
学生さんへ:これまでの授業資料はすべてホームページに掲載しています。(授業資料
 
2012/10/23(火)
 
*今日は、ひとつ報告書を仕上げ、今週木曜日の授業の準備を終わらせました。再来週の大学院講義のスライド作りも開始。ようやくエンジンがかかってきました。
 
2012/10/22(月)
 
*予想以上に最近忙しくなり、なかなか仕事が終わりません。生化学(生化学会の雑誌)のミニレビューの依頼を受けていたのですが、今月末の締め切りまでまとまった時間が取れそうもなく、今日、思い切って書き始めました。いつものことですが、書き始めると調子良く筆が進み、なんとか午後で書き終えました。明日、編集者に送る予定です。
 
2012/10/18(木)
 
*3回目の生化学の講義終了。10コマ中6コマが終わりました。
 
2012/10/12(金)
 
*東北大学で大学院講義を行います。(分子イメージング連携特別講義【講師:加藤幸成教授】開催のお知らせ
 山形大学医学部では、研究に100%集中させて頂きましたので、山形大学医学部には深く感謝しております。この2年半がなければ、今の自分はありません。
 
2012/10/11(木)
 
*2回目の生化学の講義終了。10コマ中4コマが終わりました。
 
2012/10/10(水)
 
*はじめての教授会(東北大学)に出席しました。最初に挨拶をしましたが、100人を超える教授会は迫力がありました。明日は、生化学(山形大学)の2回目の講義(電子伝達系と糖新生)です。来月には、東北大学の大学院講義も決まりました。かなりハードスケジュールになってきました。
 
2012/10/4(木)
 
*今日から、山形大学医学部1年生対象の生化学の授業が始まりました。合計10コマです。山形大学医学部での最後の講義となります。頑張ります。
 
2012/10/1(月)
 
*本日から、東北大学医学部でお世話になります。創薬PFは山形で続けます。引き続きよろしくお願い致します。今日は出勤できないため、明日辞令を頂きに出勤します。
土曜日からの2泊3日の合宿会議が今日終わります。午後の便で山形に戻ります。
 
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2012/9/28(金)
 
*本日で、山形大学の職員(准教授)としての仕事が終了します。平成22年4月に着任してから、2年半。思い出すといろいろと大変なこともあり、一方で楽しいこともあり、一言では言い表せません。いろいろと助けて下さった皆様に、深く感謝致します。
明日から3日間、創薬PFの代表者会議(@神戸)に出席します。
 
2012/9/26(水)
 
*10月1日付で、東北大学大学院医学系研究科の教授に任用されることになりました。しばらくは、山形大学医学部を兼務します。引き続きよろしくお願い致します。
 
2012/9/25(火)
 
*ラボに新しいオートクレーブ(写真の左)が入りました。右は、この2年半、大活躍していたオートクレーブ(20年もの?)です。
 
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2012/9/24(月)
 
*出張から帰り、忙しくなってきました。ラボメンバーも増えたおかげで、出張から帰ると仕事が進んでいるというのは、感動的です。
 
2012/9/22(土)
 
*札幌出張で不在の間、川面さんが頑張って大量培養を続けてくれていました。新しいインキュベーターで、気持ちがいいです。
 
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2012/9/21(金)
 
*癌学会も終わりました。昼まで参加し、仙台空港経由で山形に戻るところです。今回の癌学会では、ポドプラニン関連の演題も多く、ポドプラニンの機能や治療に関する演題も見受けられました。AACRでは、5年前ぐらいにこのような状況になっていましたので、やはり、日本は5年ぐらい遅れています。抗体医薬の演題もかなりありましたが、単鎖抗体をはじめ、いろいろと議論されていました。しかし、これについてもアメリカと比べると5年ぐらい遅れている感じがします。
 
来週も忙しくなります。週末から、2泊3日で創薬PFの代表者会議(@神戸)です。
 
2012/9/19(水)
 
*今日から日本癌学会総会です。午後に口頭発表があります。雨が降り始め、3つの会場間の移動が面倒です。
 
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今日は無事に発表と座長を終えました。
 
沢先生と西岡先生とお食事をしました。楽しかったです。
 
2012/9/18(火)
 
*今日は日本分子腫瘍マーカー研究会です。20年近い研究生活で、学会発表のトップバッターは初めてです。
 
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2012/9/16(日)
 
*ハイブリドーマ各種を凍結し、まずは一安心です。1週間の出張です。
 
2012/9/14(金)
 
*培養スペースの模様替えおよびインキュベーターの搬入が終わりました。2年間、法医学と解剖学から1台ずつお借りしていたのを返却し、ようやく、ラボに3台の新しいインキュベーターを入れました。これまで、インキュベーターを貸して下さった法医学と解剖学の先生方に感謝致します。
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2012/9/12(水)
 
*NZ-8培養上清(9L;2回目)のカラム操作が終わりました。合計3mgの精製量でした。引き続き大量培養を続けますが、今後は川面さんが担当してくれます。
 
2012/9/10(月)
 
*NZ-8培養上清(9L;2回目)はあと1L程残っています。今日から、川面さんが担当してくれています。NZ-8の次の大量培養にも入ってもらいました。
 
2012/9/8(土)
 
*昨日から、NZ-8の培養上清(合計9L;Flow through画分)を再度ProteinGにかけています。毎日3Lペースですので、月曜日までには9Lが終わる見込みです。次の共同研究に必要なNZ-8は10mgで、あと2mg必要です。なかなかラボレベルでは厳しいですが、週末もカラムを回し続けてがんばっています。
 
2012/9/7(金)
 
*培養バックからのNZ-8の精製を行ったところ、フラスコとほとんど同じ抗体の収量でした。省スペースになりますので、大量培養には良いと思います。予算的には、フラスコとほとんど同じです。扱いやすさについては、フラスコの方に軍配が上がると思います。よって、フラスコの方が作業は早くすみます。しばらくはフラスコで大量培養を続けることにします。
 
2012/9/7(金)
 
*金沢大学との共同研究の論文がアクセプトされました。我々のIDH1抗体を使って頂いています。
 
Yoshikawa A, Nakada M, Watanabe T, Hayashi Y, Sabit H, Kato Y, Suzuki S, Ooi A, Sato H, Hamada JI.
 
Progressive adult primary glioblastoma in the medulla oblongata with an unmethylated MGMT promoter and without an IDH mutation.
 
Brain Tumor Pathol in press
 
 
2012/9/6(木)
 
今回も、日経バイオテクONLINE Webmaster 宮田満さんが良いことをコメントされています。
 
放射線影響の不安を抱える被災者にゲノム解析がもたらす複音は
 
私達のラボもあと7ヶ月となりました。我々は自分達の研究テーマに集中し、少しでもより多くの患者さんたちを救える研究を続けます。
 
 
2012/9/6(木)
 
ミリポアから、我々の開発したIDH1関連抗体が販売となりました。
 
HMab-1
 
RMab-22
 
SMab-1
 
2012/9/5(水)
 
培養バックを使ったNZ-8の培養の6日目。かなり細胞も増え、ペレットがたくさんできました。やはり、ロッキングをすれば、もっと均一に細胞が増え、効率よく抗体を回収できるような気がします。省スペースで培養を行えますが、扱いやすさからすると、フラスコの方が良いかもしれません。あとは、産生効率を比較してから完全導入するかどうかの最終判断です。
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以下、4日目。
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以下、初日。
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2012/9/3(月)
 
今日は川面さんと佐々木さんの歓迎会を行いました。
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2Lの培養バックは以下のようになっています。 細胞が固まっているようで、やはりロッキングが必要なのかもしれません。とりあえず、培地の色が黄色に変化してきていますので、順調に細胞は増えているようです。
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2012/9/1(土)
 
9月になりました。今月はラボスタッフが2人増え、合計6名のスタッフになります。
昨日、東京にて、会社とのキックオフミーティングを行いました。こちらのプロジェクトもいよいよ本格化します。
 
<今月のイベント>
*9月3日(月):新しいラボメンバーの歓迎会
*9月18日(火):日本分子腫瘍マーカー研究会(@札幌);加藤が口頭発表
*9月19日(水)−21日(金):日本癌学会(@札幌);加藤が口頭発表
*9月29日(土)−10月1日(月):創薬PFの代表者会議(@神戸)
 
2012/8/30(木)
 
2Lの培養バックを導入しました。今回が初めてなので、うまくいくかどうか。CHOは付着系ですが、今までの経験からSFMを使って浮遊系でも増殖しているので、うまくいくと考えています。細胞は、9cm dishで40枚分です。まずは1週間の観察です。
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2012/8/29(水)
 
現在、NZ-8を9L培養中。全速でやっても、半日は培養室(スペース)にいます。来週からの新メンバーの加入が待ち遠しいです。
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2012/8/24(金)
 
さて、8月もあと1週間になりました。創薬PFのセットアップも進み、9月からはメンバーも2人増え、創薬PFの本格的なスタートとなります。
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*本ホームページのアクセス数も、12万を超えました。
 
2012/8/23(木)
 
インキュベーターとクリーンベンチが搬入されました。培養室らしくなってきました。
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2012/8/22(水)
 
今日はラボの模様替えです。インキュベーターとクリーンベンチが搬入されます。
 
引き続き、NZ-8の大量培養を行っています。今日は大フラスコ20本に継代しました。200ml SFM/flaskで培養していきますので、合計4L分です。前回の収量であれば、2mg程度は取れるはずです。来月から技術補佐員の方が来てくれますので、引き継いで培養して頂こうと思っています。NZ-8の精製目標量は、サルの前臨床試験にも足りるぐらいの量です。
 
2012/8/21(火)
 
少しずつ世の中が動き始めました。明日ぐらいから忙しくなりそうです。
 
2012/8/19(日)
 
種々のプロジェクトを一刻も早く進めたいのですが、世の中(役所や会社)がまだお休みのところが多く、困っています。我々は仕事が趣味のようなものですが、なるべく多く休みをとるのが普通なのでしょう。
 とは言うものの、我々の研究は、共同研究者の先生方や会社の方々に支えられて成り立っていることを忘れてはいけないと常に肝に銘じています。
 
2012/8/17(金)
 
今日からNZ-8の大量培養を再開です。今日は5Lの無血清培地を調整しました。
 
2012/8/16(木)
 
お盆休みも終わり、忙しくなってきました。来週は、新しいデスク、インキュベーター、クリーンベンチなどの搬入があります。2年かかりましたが、ようやく自分たちの物が入ってきます。
 
2012/8/11(土)
 
マイコプラズマが10種類の細胞に発見されていたため、3週間かけて、テトラサイクリンによる除菌を行いました。前回のPCRではnegativeになっていましたので、除菌は成功したようです。どこでコンタミしたかはわかりませんんが、幸い、ミエローマやハイブリドーマには感染していませんでした。インキュベーターをしっかり分けていたことが良かったと思います。となると、やはり古いインキュベーターが感染源でしょう。お盆明けには新しいインキュベーターが入りますし、初の我々のクリーンベンチも入りますので、コンタミの問題も解決されると思います。
 
2012/8/10(金)
 
出張から戻りました。(正確には、今日は年休を取って外出していました。)久しぶりに緊張し、山形に戻ってきたら、どっと疲れが出ました。
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IDH1/2抗体の樹立も順調で、IDH1-R132G, IDH1-R132Lに対する特異的抗体に続き、IDH2の変異をすべて認識する抗体(KrMab-3)を樹立しました。これら3つの抗体についても、これまで同様に試薬会社への導出が決定しました。とりあえず、順調です。
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2012/8/9(木)
 
会議のため、東大に来ています。久しぶりに来ましたが、学生時代と変わらないもの(赤門、安田講堂、薬学部など)を見ると安心しました。一方で、お洒落な喫茶店などがたくさん学内にあり、びっくりしました。
 
 今日は創薬PFの第一回代表会議でした。私はこの分野に新規参入のため、偉い先生方の顔も名前も知らず、これから勉強しなくてはなりません。自分の得意分野をアピールして、先生方に覚えてもらう必要もあります。がんばらなくてはいけません。
 
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2012/8/8(水)
 
今回の精製の合計量は1.7mg程度でしたので、培養上清中には0.46 ug/mlとなります。これは、液体培地の1/1.42の収量です。値段的に考えると、液体培地は粉の3倍なので、一応、粉の培地を使い続ける価値はありそうです。
 
2012/8/6(月)
 
合計4Lの培養上清からの一回目の精製を行いました。合計約1.5mg取れましたので、まずまずです。さらにもう一回かけますが、いつものパターンだと2回目はそれ程取れませんので、1.6mg強というところでしょうか。やはり、液体培地を使った培養の方が、収率は良いみたいです。
 
2012/8/5(日)
 
昨日の4LのNZ-8の培養液からの精製作業の続きです。一晩で予定通り2Lが流れていました。明日の朝には4Lが終わりそうです。現在精製している抗体も、近々、臨床応用されると信じて頑張っています。こんな地道な仕事ですが、一緒に働いてみたいという方、いらっしゃらないでしょうか?
 
ポスドク、技術補佐員、大学院生募集中!!
 
もちろん、学生さんでもOKです。待ってます。
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2012/8/4(土)
 
*福岡歯科大学の沢先生をお招きし、ポドプラニン研究に関するディスカッションを行いました。とても有意義な時間でした。
 
夕方からラボに行き、4LのNZ-8の培養液からの精製を開始しました。今回は、粉から作った無血清培地で、前回の液体培地との比較を行います。
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来週はラボの模様替えを行い、週の後半は出張が2つ続きます。
 
2012/8/1(水)
 
*今日は忙しい1日でした。。。
 
2012/8/1(水)
 
*8月になりました。創薬PFプロジェクト開始です。 ポスドク、技術補佐員、大学院生募集中!!
 
 
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2012/7/27(金)
 
*PMab-1/NZ-1.2に関する論文がAHCに掲載されました。
 
Kaji C, Tsujimoto Y et al.,
 
Immunohistochemical Examination of Novel Rat Monoclonal Antibodies against Mouse and Human Podoplanin.
 
 
2012/7/24(火)
 
*NZ-1/NZ-8に関する論文がPubMedに掲載されました。
 
Kaneko MK, Kunita A, Abe S, Tsujimoto Y, Fukayama M, Goto K, Sawa Y, Nishioka Y, Kato Y.
 
A chimeric anti-podoplanin antibody suppresses tumor metastasis via neutralization and antibody-dependent cellular cytotoxicity
 
Cancer Sci. 2012 Jul 20. doi: 10.1111/j.1349-7006.2012.02385.x. [Epub ahead of print]
 
*新規の変異型IDH1/2抗体が2種類取れてきました。これからクローニングですが、過去の経験からすると、樹立できるのではないかという感触です。これまで、HMab-1 (anti-R132H), SMab-1 (anti-R132S), KMab-1 (anti-R172K)の3種類を樹立していますが、これに続いて4つ目、5つ目となります。変異型IDH1/2抗体の分野では、独走しています。
 
2012/7/23(月)
 
*ポドプラニンの総説を和光純薬時報に書きました。 (和光純薬時報 Vol.80, No.3(2012)
 
2012/7/18(水)
 
*創薬PFの今年度の予算申請が終わりました。事務のみなさんにも、短期間にいろいろと協力して頂きました。感謝申し上げます。
 
*今日は、新しくチームに合流した鈴木さんの歓迎会を行いました。
 
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2012/7/17(火)
 
*NZ-1/NZ-8に関する論文がアクセプトされました。ラボとして13報目です。
 
Kaneko MK, Kunita A, Abe S, Tsujimoto Y, Fukayama M, Goto K, Sawa Y, Nishioka Y, Kato Y.
 
A chimeric anti-podoplanin antibody suppresses tumor metastasis via neutralization and antibody-dependent cellular cytotoxicity
 
Cancer Sci., in press
 
 
 ポドプラニンは、悪性脳腫瘍、中皮腫、各種扁平上皮癌に高発現し、がん細胞の浸潤能や転移能を亢進する。一方、ラット抗ヒトポドプラニン抗体NZ-1は、ポドプラニンによる血小板凝集や実験的転移を抑制する。ヒトキメラ型抗ポドプラニン抗体が、ポドプラニン発現細胞の転移抑制効果があるかどうかを調べ、その作用機序を検討した。
 
 まず、ヒトキメラ型抗ポドプラニン抗体(NZ-8)を作製し、各種がん細胞株に対する反応性を、Flow cytometry法やWestern-blot法により確認した。下の図に示す通り、NZ-8もNZ-1同様に高い反応性を示した。NZ-8はポドプラニンによる血小板凝集を抑制し、転移も有意に抑制した。
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 また、抗ポドプラニン抗体の抗体依存性細胞障害活性(ADCC)、補体依存性細胞障害活性(CDC)を検討した。その結果、NZ-1と比較して、NZ-8はポドプラニン発現株に対し高いADCC活性、CDC活性を示した。
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 一方、NZ-8はin vivoでのポドプラニン発現株の増殖を有意に抑制した。
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 以上の結果より、ヒトキメラ型抗ポドプラニン抗体は、血小板凝集阻害活性だけでなく、腫瘍細胞に対して高いエフェクター活性を示すことにより、がん転移を抑制することが示唆された。一方、一般的に転移をおこさない悪性脳腫瘍や悪性中皮腫に対する抗体医薬として、NZ-8が有用である可能性も示された。
 
 
Kaneko MK, Kunita A, Abe S, Tsujimoto Y, Fukayama M, Goto K, Sawa Y, Nishioka Y, Kato Y.
 
A chimeric anti-podoplanin antibody suppresses tumor metastasis via neutralization and antibody-dependent cellular cytotoxicity
 
Cancer Sci., in press
 
 
2012/7/15(日)
 
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8月1日から事業開始します。 助教、ポスドク、技術補佐員、大学院生募集中!!
 
2012/7/14(土)
 
一連の出張も終わり、ようやくラボに戻ってきました。3つの学会参加(名古屋、小倉、広島)、文科省でのヒアリング、2つの会社訪問とプレゼン、などなど、盛りだくさんの日程でした。昨年は学会参加がいっさいできなかったため、会う人会う人に、<久しぶりー>と言われたり、<海外に言ってたの?>と言われたりと、いろいろな反応でしたが、人に会って話すことの大切さを再認識しました。
 おかげさまで、文科省の創薬PFプロジェクト(創薬PF;今回の一連の出張中にあったヒアリング)に採択され、今月はその立ち上げで忙しくなります。私の運営する研究チームごと、大きな研究班に加えて頂きましたので、自分の持つアイディアや技術をこのプロジェクトで十分に生かしたいと思っています。
 このプロジェクトが採用されるまで、とても長く苦しい道のりでした。過去2年間、科研費をはじめとした申請書にアイディアを書いてもなかなか採択されず、大学内で話をしても理解されず、何度も諦めかけました。そんな時、ある研究所でのシンポジウムに招待され、そこで講演をしたことがきっかけで、<そのアイディアを新規プロジェクトに生かしてみないか?>とある先生に誘われました。そこからは、猛烈な勢いでディスカッションを繰り返し、今日に至りました。<研究は誰にでもできることではない。決して諦めてはいけない。研究をやめてはいけない。>と何度も励まして頂き、もう一回がんばってみよう、と決心したのは、ほんのちょっと前のことです。
 不思議なもので、これまでどの会社からも相手にされなかったのですが、現在、大手の会社2社から、私達の開発したシーズを使いたいというオファーが入っています。上記のプロジェクトと並行して、またうまく連携して、推進していきたいと思っています。このようなチャンスは、もう二度と来ないと思っています。
出張期間中、ホテルに帰る途中にラーメン屋にひとりで寄りました。"Now or Never"という言葉になぜか勇気づけられました。
 
 
2012/7/12(木)
 
辻本先生のポスター発表でした。
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2012/7/11(水)
 
広島に来ました。
明日から、日本がん転移学会です。
 
2012/7/10(火)
 
文科省の新プロジェクトに採択されました!
初めての大型プロジェクトです。忙しくなりますが、精一杯がんばります。
 
研究開発施設共用等促進費補助金(創薬等ライフサイエンス研究支援基盤事業)創薬等支援技術基盤プラットフォーム事業(創薬PF)•解析拠点•生産領域
「動物細胞発現系を用いた高難度タンパク質生産支援と糖鎖工学・抗体工学を用いたその高度化」
分担研究機関課題管理者:加藤幸成;課題管理協力者:金子美華
(代表機関課題管理者:<大阪大学>高木淳一)
平成24年度ー平成28年度
 
今日から、週末まで出張です。今日は、某会社でのプレゼンを行います。営業活動も大変ですが、こちらから乗り込んで行かなければ、誰も相手にしてくれません。明日、広島で開催される日本がん転移学会に出席します。辻本先生が発表です。
 
本日、日本癌学会総会の演題採択の連絡が来ました。ポスターで出したのですが、抗体療法のセッションの口演での発表になっていました。また、同じ日に抗体療法の別のセッションの座長の依頼も来ました。口演で出してもポスターに回されることが多いのですが、ようやくポドプラニン抗体の波が来たのでしょうか。今年は札幌での開催なので、単に、演題数が少ないのかもしれません。
 
2012/7/7(土)
 
来週の転移学会では、辻本先生が発表します。今日はその予行練習をしましたが、良く準備してくれていました。本番も期待しています。
 
ところで、昨日、”Yukinari Kato”という同姓同名の方が、PubMedに登場しました。これまで”Yukinari Kato”で検索すると私だけだったのですが。。。
 
2012/7/5(木)
 
培養細胞にコンタミ発覚。PCRにより、CHOの一連のトランスフェクタントからマイコプラズマが検出されました。おそらく、ヒト口腔からの感染でしょう。培養室ではしゃべってはいけません!
 
2012/7/5(木)
 
Duke大学からNZ-1抗体関連の特許が公開となりました。(Duke大学からの特許)
驚いたことに、加藤と金子が発明人に入っていません。もちろん、NZ-1抗体を樹立しDuke大学に持ち込んだのは加藤ですし、scFvをDuke大学で最初に作製したのは金子です。こういうことを平気でやるのがアメリカという国なのでしょう。こちらも早速、対抗策を取ります。負けてはいられません。
 
2012/7/5(木)
 
Web of Scienceで引用数を調べてみると、我々のポドプラニン関連の論文では、以下の3つが50以上の引用数があります。特に、Tumor Biologyの論文は、Impact factorは低いのですが、とても良くがんばっています。
 
 
先日の分子標的治療学会の記事が日経バイオにいろいろと出ていました。私も頑張って聞いていましたが、さすが、記者はすごいです。
 
 
2012/7/1(日)
 
7月になりました。ラボもあと8ヶ月です。
 
2012/6/29(金)
 
日本がん分子標的治療学会も終了し、飛行機で帰ります。2週連続の学会参加はとても疲れました。先週末から風邪をひいてしまい、体力的も限界です。
 
 
2012/6/27(水)
 
東京での重要な会議が無事終了。これら福岡に移動します。
 
2012/6/26(火)
 
 結城学長とお話をしました。(学長オフィスアワー in 飯田)
 
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 体調も少し良くなりました。明日の昼頃に、東京で重要な会議があるため、今日の最終の新幹線で移動しています。会議の後、すぐに福岡に移動し、日本がん分子標的治療学会に参加します。今回はかなり久しぶりの発表になります。第16回学術集会 日本がん分子標的治療学会
 
2012/6/24(日)
 
 金曜日の宿泊のホテルがあまりにもひどすぎて(あるいは疲れがたまったか)、体調を崩してしまいました。来週の出張がもっと大切な会議がありますので、気合いで直さなくてはなりません。
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入り口が外にあるホテルは、アメリカ以来です。しかも屋根裏。。。中は湿っていて、エアコンをつけて寝たら、これで喉を痛めました。
 
2012/6/22(金)
 
 名古屋での学会参加を終えました。今回は異分野の学会ということで少々疲れましたが、いろいろと勉強になりました。
 
今回は共著の仕事(名古屋大学との共同研究)ですが、ラボの12報目がアクセプトされました。我々の作製した抗体(NZ-1.2, IMab-1)が使われています。
 
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Motomura K, Natsume A, Watanabe R, Ito I, Kato Y, Momota H, Nishikawa R, Mishima K, Nakasu Y, Abe T, Namba H, Nakazato Y, Tashiro H, Takeuchi I, Mori T, Wakabayash T. Immunohistochemical analysis-based proteomic subclassification of newly diagnosed glioblastomas with integrated genomic and epigenetic profiles. Cancer Sci., in press
 
2012/6/21(木)
 
午後のワークショップは抗体関連でしたので、まじめにメモも取ってみました。 全体的な印象として、いろいろ奇抜なアイディアが盛り込まれているが、応用にはまだまだ努力が必要なのでは?という感じです。少なくとも、抗体医薬を考える際には、我々の古典的抗体作製法を凌駕するものではありません。一方で、このような奇抜な発想は、研究費を獲得するには大切なのかもしれません。
 
 
 
2012/6/21(木)
 
今日の朝のシンポジウムは完全に異分野の内容で、全く理解できませんでした。しかし、これから関わらなくてはならないので、全くわからないなんて言っていられません。ポスター会場も熱気がすごくて、涼しいところに避難してきました。みなさん、楽しそうにディスカッションしていて、本当にサイエンスが好きなのね、という感じです。企業のブースもありますが、全く誰も足を止めず、まっすぐにポスターのところに行く様子が、他の学会とは異なる印象を受けました。今日の昼に、重要な会議も無事終え、今回の学会参加の目的は達成しました。
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名古屋国際会議場の中庭にある巨大な像はいったい何なんだろう?とみなさん冷たい評価です。しゃちほこはわかりますが。
 
2012/6/20(水)
 
蛋白質科学会年会の1日目です。今日はは、何人かの偉い先生と挨拶ができました。15年ぶりにお会いした鍋島陽一先生は、ワークショップでklothoの最近のトピックスをお話されました。名刺交換をし、過去に私がklothoの抗体を作った話をしたところ、もちろん覚えて下さっていました(本当か?)。鍋島先生は今でもklothoの研究を積極的に行われており、このように一つの分子を20年近く研究されているということに感銘を覚えました。
また夜には、共同研究をしている大阪大学蛋白研の先生方のお食事会に参加させてもらいました。終電に飛び乗って、ホテルに帰りました。
 
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暖善 金山庭(金山駅そば)にて
 
2012/6/19(火)
 
今日から週末まで出張です。明日から名古屋で開かれる蛋白質科学会年会に参加します。 第12回蛋白質科学会年会
 
2012/6/18(月)
 
8Lの3回目のカラム吸着の結果、0.2mgが取れました。すべて濃縮したところ、約2.5mgになりました。やや収量には不満ですが、最低限の量は取れたようです。今後、共同研究者からオーダーが入るたびに、8Lの培養を行い、一気に2mgを精製します。
 
 
2012/6/17(日)
 
8Lの2回目のカラム吸着の結果、0.5mgが取れました。これで合計、2.6mgになります。もう少し取れそうなので、3回目のカラム操作に入っています。あまり産生効率は良くありませんが、とりあえず、1回の作業でin vivo実験一回分のキメラ抗体が取れるようになり、実験効率は上がってきました。
 
 
2012/6/15(金)
 
福岡歯科大学の沢先生との共同研究の論文が、Acta Histochem. Cytochem.にアクセプトされました。大学院生の辻本先生が大きな貢献をした論文です。
 
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Chiaki Kaj, Yuta Tsujimoto (contributed equally), Mika Kato Kaneko, Yukinari Kato, and Yoshihiko Sawa.
Immunohistochemical Examination of Novel Rat Monoclonal Antibodies against Mouse and Human Podoplanin.
Acta Histochm. Cytochem., in press
 
この調子で、今年は論文を量産していきたいと思います。
 
2012/6/14(木)
 
合計8Lから1回目のelutionで2.13mgが取れました。二回目の吸着に入ります。地道な作業です。
 
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2012/6/13(水)
 
今週は、毎日培養上清を回収し、合計8Lの回収が終わりました。家庭用冷蔵庫では、カラムが小さいものしか立てられないため、O/Nで2Lずつカラムにかけています。明日の朝には8Lが終わります。早く、クロマトチャンバーで精製作業を行いたいです。そんな日が来るのかどうか。。。
 
2012/6/11(月)
 
先日、愛用しているCHO-s-SFMII培地の50Lの粉を思い切って購入しました。こんな小さなラボですが、10Lのスケールで大量培養をしています。しかし問題はまだあります。大量培養の後、培養上清を回収しますが、その培養上清10Lを一度にカラムにかけるためのクロマトチャンバーや低温室がありません。ラボ3年目になりますが、まだ、家庭用冷蔵庫を改造して精製を行っています。蛋白精製を行っている方が聞くと驚くと思いますが、これでもmg単位で抗体や蛋白質を精製しています。
 
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2012/6/6(水)
 
6月もあっと言う間に1週間が経ちました。今月は、2つの大きな学会参加があるため、実験を前半につめなくてはなりません。忙しくなります。
 
 
2012/5/31(木)
 
今の研究施設にはBIAcoreなどがないため、抗体のaffinityが簡単に算出できません。よって、ラボでできる範囲の簡易のaffinityの算出法を立ち上げています。ひとつはflow cytometryを用いたkineticsですが、これはDuke大学でも使用していたため、すぐにできるようになりました。NZ-1抗体に関しては、Scatchard analysisとほぼ同じ結果になり、しかも細胞系を使いますので、実際の細胞や組織に対するaffinityを算出できます。今週はさらに、ELISAを用いたaffinity算出法を立ち上げました。こちらの方法で算出したaffinityも、以前のBIAcoreのデータとほぼ同じものになりました。BIAcoreの外注をすると、1検体50万円(!)ほどしますが、flow cytometryやELISAを使えば、数百円でできます。しばらくは研究費が厳しいので、すべての抗体のaffinityをこの2つの方法で決定していきます。
 
今年度もあと10ヶ月。すなわち、分子腫瘍マーカー研究チームもあと10ヶ月となりました。6月はいろいろと動きがあると思いますので、頑張ります。
 
 
2012/5/29(火)
 
新規樹立抗体のPassage-10を凍結しました。ひと安心です。また、このハイブリドーマのリクローニングが成功し、その細胞もP-3に入りました。不思議なもので、同じ条件で、同じクローン由来の6クローンを培養していましたが、そのうち2個は死んでしまいました。同じクローン由来なのに、わずかな細胞密度の違いで死んでしまうほど、難しい細胞のようです。
 
ヒトキメラ型抗podoplanin抗体(NZ-8)の培養/精製も再開しました。そろそろ、NZ-8関連の仕事も最終段階に入っています。現在のリバイス論文をとにかく仕上げなくてはなりません。共同研究者の先生方にはいろいろお世話になり、感謝しています。
 
 
2012/5/26
 
今日は山形大学で生化学会東北支部会が開かれ、我々のラボからは、金子が発表しました(プログラム)。今日は私が子供の世話をするということで、朝から公園に行き、ランチ後に昼寝をさせ、午後から息子2人のピアノのレッスン、一旦帰宅して泰成に薬を飲ませ、ラボで夕食を取らせている間に、細胞の植え継ぎを開始しました。
 
20種類程度の細胞を培養中のため、今日は夜からの仕事を覚悟していました。生化学会東北支部会の懇親会も中盤になったところで、共同研究者の先生に挨拶だけでもしようと思い、息子二人を連れて会場へ。そこから、金子に息子2人をバトンタッチし、細胞に集中しました。
 
仕事が終わり、最後にフリーザーのストックメモを見ると、大切な細胞の記録がない!?慌ててボックスを確認してもない!!培養室に戻ってみると、トリプシンで剥がした細胞を回収しないでゴミ箱に入れてあるのを発見。幸い、ゴミ箱の一番上にきれいにプレートが置いてあり、細胞も無事に回収できました。UVをかけてなくて良かったですが、まだストックを作っていない大切な細胞だったので冷や汗をかきました。
 
時間はかかっても、何種類もの仕事を並べてやるのはミスの元。少し仕事を減らすようにとの警告かもしれません。いつも、細胞を剥がしている間に、次の細胞のチェックをし、遠心をしている間に、次の細胞を剥がし、、、と平行して次々にやっていくのですが、そろそろ、頭で整理ができなくなってきているのかもしれません。。。
 
 
2012/5/25
 
研究をするためには研究費が必要。ということで、常に研究費の申請を試みています。しかし、今日も事務から残念な連絡が。。。学内選考で落ちたとのこと。つまり、学部長に選んでもらえず、返却されてきました。この財団は、前回も学内選考で落ちましたので、まだ一度も申請まで至っていません。時間をかけて申請書を書きますので、悲しいです。土俵に上がれなかったら相撲は取れません。せめて、要旨で事前に選考をして、選ばれた人だけが申請書を書くようなシステムにしてもらえれば、少しは納得がいくのですが。。。
 
 
2012/5/22
 
これまで作製した抗体を使った免疫染色を開始しました。期待通りに染まったり、期待外れだったり、一喜一憂しています。免疫染色はいろいろと条件検討が必要なため、しばらくかかりそうです。やはり、手元であらゆる実験を自分でできる環境を整える大切さを痛感します。
 
 顕微鏡(写真の右の方に写っているもの)は、学生実習室でいらなくなったものを借りています。今の学生たちの方が、レベルの高い新しい顕微鏡を使っているわけです。しかし、まだ顕微鏡すら買う予算がありませんので、しばらくは(と言っても、このラボもあと残り10ヶ月で閉鎖ですが。。。)これで我慢です。せめて写真ぐらいは取れるようにしたいところです。
 
 
2012/5/16
 
ようやく免疫染色の系を立ち上げました。これまでは抗体を作製することに集中してきましたが、ラボ3年目は、作製した抗体のcharacterizationに集中します。かなり興味深いエピトープの抗体が多数ありますので、免疫染色での反応性にも期待できます。
 
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2012/5/13
 
今日は日曜日。午後に2時間の停電があったため、午前中に細胞の世話をし、停電後に念のために電源の確認をしましたが、問題ありませんでした。非常電源を常に設置して頂いて感謝しています。
 
新規ハイブリドーマはまだ完璧ではありませんが、一応、増殖しているようです。今週中にストックが完了できれば、あとは精製抗体を取る作業に入れます。
 
2012/5/12
 
変異型IDH1/2に対する新規抗体が追加でひとつ樹立できました。現在、ハイブリドーマの最初のストックを行っていますが、どうしても週末にかかってしまうため、週末も毎日世話をしています。継代の最初の方は、どうしても細胞が不安定であり、特にこのような大切な細胞の場合は心配です。
 
 
2012/4/27

  • 今日で、4月も終わり。本当に1ヶ月は早く感じます。明日から連休ですが、どこにも出かける予定はありませんので、いつもの通りに細胞の大量培養を行っています。
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    <病院前の桜並木>
     
    2012/4/25

  • 今日は、解剖学教室の花見に呼ばれ、家族で参加しました。花見と言っても室内で弁当を食べる、という感じでしたので、自宅に帰った後に、霞城公園の夜桜を見に行きました。素晴らしい桜です。
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     申請書もひとつ書き終え、一息といったところです。
     
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    2012/4/21

  • 桜が開花しました。日当りの良いところだけ、咲いているようです。(我々にも春の知らせが来ることが待ち遠しいです。)
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    2012/4/20

  • 先日rejectになった論文を、少しは忘れようと思っていましたが、やはり無理でした。家に帰った後、再投稿しました。今度は、アクセプトになることを祈って。。。
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    2012/4/18

  • 一昨日の論文のことは忘れてしまうほど、忙しくなってきました。論文はしばらく保留にして、次の仕事に集中しています。
    さて、今日はこれから東京出張です。共同研究者との仕事の打ち合わせです。声をかけて頂けるのはありがたいことです。
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    2012/4/16

  • 投稿していた論文について、ひとつ残念な結果が返ってきました。毎回のことではありますが、やはりショックです。しかし、出し続けるしかありません。
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    2012/4/11

  • 本ホームページのアクセス数が10万を突破。
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    2012/4/11

  • 久しぶりに出張しました。今回は、大阪大学蛋白研との共同研究の一環で、研究の打ち合わせを行いました。東京は少々肌寒い感じでしたが、桜は満開です。大阪に行くと、むしろ暑いぐらいで、上着も脱いで過ごしました。大阪大学蛋白研の先生からは、新たなテーマを頂きました。とても刺激的な内容です。今後の展開が楽しみです。
  •  
    2012/4/9

  • 科学研究費補助金(基盤研究B)「ADCC活性に基づく肺癌・中皮腫の抗体療法開発と免疫学的バイオマーカー探索」(平成24年度ー平成26年度;研究分担者:加藤幸成)が採択されました。徳島大学との共同研究です。
  •  
    2012/4/6

  • 科学研究費補助金(基盤研究B)「腫瘍微小環境に基づいたVEGF抑制を超える脳腫瘍に対する血管新生抑制療法」(平成24年度ー平成26年度;研究分担者:加藤幸成)が採択されました。筑波大学との共同研究です。
  •  
    2012/4/4

  • IDH1/2関連抗体の次の変異の抗体が取れ、WBに有用であることもわかりました。この関連の5つ目の抗体樹立です。
  •  
    2012/4/4

  • 今日は朝から大雪です。まだ春は来ないという感じです。辻本先生の最後のfusionの仕事を引き続き行っています。今回のシリーズの6匹の中では、もっともfusion効率は良く、少し安心しています。ミエローマのロットを変え、1週間培養した、状態の良いものを使ったのが良かったのかもしれません。いくつかpositive wellがありましたので、この培養上清をすべて吸引し、新しい培地で96 well plateに植え継ぎました。2日後に再評価を行います。
    IDH1/2関連抗体の仕事も引き続きを行っています。ようやく、次の変異の抗体が取れてきました。まだ、ELISAレベルですが、WBに有用であることがわかれば、すぐに論文化します。世界の研究者がすぐに使えるように、販売も最速で行います。
  •  
    2012/4/1

  • 平成24年度が始まりました。同じ職場で3年目を迎えるのは、実は初めてです。決意を新たにがんばりたいと思います。
  •  
    2012/3/30

  • 本日で平成23年度が終了しました。実際には、明日(土曜日)も細胞の植え継ぎがありますので、あと1日で終わりです。今年度も、ラボメンバーがいろいろと頑張ってくれました。何と言っても、大学院生の辻本先生が、社会人入学の大学院生として毎日夕方以降にラボに通ってくれました。多くのハイブリドーマを作製してもらいました。まだ発表していない抗体も多くありますので、次々に論文にしていきたいと思っています。
     学生さんもよく働いてくれました。小さいラボですので、学生さんの働きも重要です。来年度が最後の1年になりますが、若い力を借りて頑張りたいと思っています。
     大学が我々のラボの続行を全く考えていませんので仕方がありませんが、(自分で言うのも何ですが)あと1年で終わらせるのは本当にもったいないと思います。ようやくラボから成果が出始めている状態なのに、あと1年ということで、もうまとめに入らなくてはなりません。何とか次の職場を見つけて、今の仕事を続行させ、各種抗体の臨床応用を目指したいと思います。走り続けるしかありません。
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    2012/3/30

  • 一つ目の抗原に対する抗体のクローンを取ることに先日成功しましたが、FACSやWBには使えない抗体でした。残念ながら、一つ目の抗原については終了です。2つ目の抗原については、2匹ともfusionがうまくいきませんでした。3つ目の抗原については、1匹目からいくつかの陽性wellを選び、24 well plateで培養中です。再現性が取れれば、クローニングに入ります。2匹目にも期待していますが、fusionから1週間経ってもあまりコロニーが大きくならず、困っています。辻本先生も臨床に戻り、私がまた一人で抗体作製に取り組みます。最近のfusionがうまくいっていないことから、また来年度も条件検討から再開です。
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    2012/3/28

  • 今日は辻本先生のお疲れさま会をしました。この1年、とても良く働いて下さいました。
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    2012/3/26

  • 今年度もあと1週間。気分転換も兼ねて、ラボの模様替えを行いました。ミーティングスペースを広げ、ゆったりとさせました。気持ちも落ち着きます。
    先日の1つ目の抗原に対するハイブリドーマのクローニングの結果、本日、クローンが樹立できました。反応性はポリクローナルの培養上清と比べて格段に良くなっています。非特異な抗体を産生するハイブリドーマも混じっていたようです。やはり、同じwellに良い抗体と悪い抗体が混じっていました。この樹立したクローンが、FACSで良い反応性を示すことを期待しています。
    2つ目の抗原に対する2匹分のfusionは残念ながらうまくいきませんでした。現在、3つ目の抗原に対するfusionのコロニー出現を待っています。
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    2012/3/19

  • 今年度最後のfusionを辻本先生に行って頂いています。1つ目の抗原2匹については、1匹目がとても良いfusion効率で、3well選択できました。しかし、この蛋白質の局在がよくわかっていないため、スクリーニングに苦労しています。膜に局在しているという話もありますが、ELISA陽性の1wellについて、FACSで反応性が確認できません。とりあえず、クローニングを行い、再度調べることになります。  2つ目の抗原についても2匹のfusionが終わりました。この抗原は、前回のシリーズで有用な抗体がたくさんとれました。1匹目はあまりfusion効率が良くなく、19%のwellにコロニーが出ていました。今日、1st ELISAを行いましたが、陽性wellはゼロ。2匹目に期待します。  3つ目の抗原の1匹目もfusionが終わり、あと1匹となりました。これは、随分前に挑戦して樹立できなかった抗原です。世の中に良い抗体が販売されていないので、何とか樹立したいところです。
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    2012/3/12

  • 本日、論文をひとつ投稿しました。とにかく、論文を出し続けます。
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    2012/3/9

  • 分子腫瘍マーカーチームとしての10報目の論文がPuMedに掲載されました。
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    Takano S, Kato Y*, Yamamoto T, Kaneko MK, Ishikawa E, Tsujimoto Y, Matsuda M, Nakai K, Yanagiya R, Morita S, Tsuboi K, Matsumura A.(*corresponding author)
    Immunohistochemical detection of IDH1 mutation, p53 and internexin as a prognostic factor of glial tumors
    J Neurooncol. 2012 Mar 7. [Epub ahead of print] 2012 Mar 7. [Epub ahead of print]
     
     今回の論文は、医学部の学生さんも共著者になっていることも意義深いところです。(他学部ならば当然なのですが。)山形大学医学部も、私立大学並みに医学専門学校になっています。その割には、国家試験の合格率も下がってきているようです。もう一度、教育というものをしっかり見直す段階に来ているのではないでしょうか。
     
     今回の論文は、学生のうちからラボに出入りし、共著者になれるレベルの最先端の医学の知識や技術を身につけることも可能だということを示せたと思っています。
     
     
    2012/3/8

  • 「山中所長によると、せっかく集めた優秀な人材が将来への不安から流出する問題が起きているという。そこで3年前に寄付を募る研究基金を設け、11日の京都マラソンでも寄付を募ることにした。」朝日新聞
     今や日本で最も期待されているiPS研究に関わる京都大学ですら、このような問題が起きているとは、信じがたいことです。我々の来年の職が見つからないのも当然のように思えてしまいますが、そんなことは言ってられません。何とか、今の研究を発展させ、抗体医薬の開発をするまで研究を続ける意気込みで就職活動を頑張ります。
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    2012/3/7

  • 久しぶりに抗体のスクリーニングを行いました。今回は細胞免疫、ペプチドスクリーニングというプロトコールで、通常の抗体作製のプロトコールとは異なるため、陽性wellは少なかったものの、3wellが特異的に反応しました。再現性が得られれば、次のステップに入ります。
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    2012/3/5

  • 申請していた、大阪大学蛋白質研究所共同研究員 に採用され、大阪大学との共同研究を4月から開始します。当然、山形大学では実現不可能なプロジェクトであるため、このような共同研究を選んでくださった大阪大学の先生に感謝致します。このプロジェクトは、抗体の技術を大いに活かせるものであり、<抗体作製は研究ではない>と仰る先生方には理解不能なテーマかもしれません。とはいえ、結果がすべてですので、良い結果に繋がるように頑張りたいと思います。
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    2012/3/4

  • 山形大学の任期もあと1年余りとなりました。二年前に、空っぽの部屋からラボを立ち上げ、研究を開始し、共同研究を発展させ、プロダクトを世にだし、論文をまとめ、特許も申請する。。。
     来年度の人件費確保、自分たちの次の職探し、、、仕事は増えるばかりですが、周囲の先生方の温かい励ましのおかげで、なんとか頑張っています。
  • 2012/3/3

  • 研究日記をリニューアル。
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    <過去の研究日記>