Regeneron社とISA社、癌ワクチンと抗PD1抗体を併用する臨床試験の共同実施で契約を締結
”VelocImmuneは、迅速かつ効率よく、これまでより優れた疾患治療用の完全ヒト型モノクローナル抗体を作製するための技術。抗体産生に用いるVelocImmuneマウスは、通常の抗体産生トランスジェニックマウスとは異なり、野生型のマウスと同様の強い免疫反応を示すため、高い結合親和性と生物活性を有するヒトモノクローナル抗体を効率よく得ることができる。”
ScopeのCiteScore。トムソンロイターのImpact factorとほぼ同じ値ですので、参考にMABを調べてみました。Impact factorが復活するまでは、この値を参考にしてください。
リバイス中のOncotargetは以下。IFは5を超えていますので、こちらの方が低く出ています。
以下の論文が本当であれば、かなり衝撃的な内容です。同様の研究を、10年以上前にかなり行い、結局、血清中にはポドプラニンがない、と結論を出したからです。我々だけでなく、かなりの研究グループが、血清中のポドプラニンを追いかけましたが、存在は確認できませんでした。
これが本当だとすると、かなりI.F.の高い雑誌に通ると思うのですが、Cancer Scienceということから、怪しい内容だと予想されます。いずれにしても、しっかりと読ませてもらってから、再度コメントを記載します。
Cancer Sci. 2017 Dec 21. doi: 10.1111/cas.13475. [Epub ahead of print]
Plasma soluble podoplanin is a novel marker for the diagnosis of tumor occurrence and metastasis.
Zhao X 1,2, Pan Y 3,4, Ren W 5, Shen F 1,2, Xu M 1,2, Yu M 3, Fu J 1,2, Xia L 1,2,6, Ruan C 1,2, Zhao Y 1,2.
1
Jiangsu Institute of Hematology, Key Laboratory of Thrombosis, Hemostasis of the Ministry of Health, The First Affiliated Hospital of Soochow University, Suzhou, China.
2
Collaborative Innovation Center of Hematology, Soochow University, Suzhou, China.
3
Zhejiang Provincial Center for Disease Control and Prevention, Hangzhou City, Zhejiang, China.
4
State Key Laboratory of Bio-organic and Natural Products Chemistry, Shanghai Institute of Organic Chemistry, Chinese Academy of Sciences, Shanghai, China.
5
Clinical Laboratory Center, Luoyang Central Hospital Affiliated to Zhengzhou University, Luoyang, China.
6
Cardiovascular Biology Research Program, Oklahoma Medical Research Foundation, Oklahoma City, USA.
Abstract
Podoplanin (PDPN) is expressed on many tumors and is involved in tumor metastasis. The objective of this study was to develop an ELISA for determining soluble PDPN (sPDPN) levels as a potential novel tumor marker in plasma of patients with cancers for detection of tumor occurrence and metastasis. Mouse monoclonal antibodies (mAbs) against human PDPN were developed and characterized. Two anti-PDPN mAbs, SZ-163 and SZ-168 were used in a sandwich ELISA to detect plasma sPDPN in patients with cancers and normal individuals. The levels of sPDPN were detected in patients with adenocarcinoma (87 cases, 31.09 ± 5.48 ng/mL), squamous cell carcinoma(86 cases, 6.91± 0.59ng/mL), lung cancer (45 cases, 26.10 ± 7.62 ng/mL), gastric cancer (38 cases, 23.71 ± 6.90 ng/mL), and rectal cancer (27 cases, 32.98 ± 9.88 ng/mL), which were significantly higher than those in normal individuals (99 cases, 1.31 ± 0.13 ng/mL) (P < 0.0001). Moreover, the sPDPN levels in patients with metastatic cancers were higher (192 cases, 30.35 ± 3.63 ng/mL) than those in non-metastatic cancer patients (92 cases, 6.28 ± 0.77 ng/mL) (P < 0.0001). The post-treatment sPDPN levels of cancer patients (n = 156) (4.47 ± 0.35 ng/mL) were significantly lower compared with those seen pre-treatment (n = 128) (43.74 ± 4.97 ng/mL) (P < 0.0001). These results showed that an ELISA method was successfully established for quantitation of plasma sPDPN and plasma sPDPN levels correlate significantly with tumor occurrence and metastasis.
昨日から、Antibody Engineering & Therapeutics(@San Diego)に参加中。今回は、写真撮影が禁止なので、写真掲載はありません。(AACRは写真撮影が可になっています。)
シスメックス、ctDNAからEGFR遺伝子変異検出する受託解析開始
研究用途、今後はKRASなどへも拡大へ
第一三共、乳癌対象HER2標的ADCでHER2低発現でも奏効率30%超
新データをサンアントニオ乳がんシンポジウムで発表
”第一三共は2017年12月8日、上皮増殖因子受容体2(HER2)を標的とする抗体薬物複合体(ADC)であるtrastuzumab deruxtecan(DS-8201)のフェーズI最新結果を発表した。12月5日から8日まで開催されたサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)で発表したHER2陽性の再発・転移性乳癌患者集団の中間解析で、HER2低発現の患者でも有用性が示唆されたことから、今後の臨床開発では、HER2発現状態を含め乳癌適応可能性の詳細を探索する。”
”trastuzumab deruxtecanに搭載されている抗癌化合物は、第一三共の自社ライブラリーを活用して見いだした水溶性カンプトテシン誘導体エキサテカンの新規DNAトポイソメラーゼI阻害化合物だ。メイタンシン誘導体のチューブリン重合阻害化合物DM1が搭載されているカドサイラや、既存の抗HER2抗体医薬の治療で進行したHER2陽性乳癌は、以降の標準治療が確立されていないため、同社は、臨床開発段階のものも含め既存のADCに不応の患者を対象とするADCを目標として、チューブリン阻害とは異なる作用機序の抗癌化合物を搭載したtrastuzumab deruxtecan の創出に成功した。リンカーとの組み合わせでも十分な最適化を重ね、従来のADC技術では難しい高い薬物抗体比(DAR)を達成、1つの抗体に抗癌化合物を平均8個結合させることを可能にした(2017年薬学雑誌137巻5号545ページ)。”
Pfizer社とMerck社、胃癌サードライン対象のPD1抗体のPIIIでエンドポイント達成できず
”ドイツMerck社と米Pfizer社は、2017年2月28日、PDL1を標的とする完全ヒト型IgG1モノクローナル抗体製剤avelumabをサードラインとして胃癌患者に適用したフェーズIII試験JAVELIN Gastric 300で、主要エンドポイントを達成できなかったと発表した。”
以下、募集します。
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募集種別: 抗体創薬研究分野分野「技術補佐員」
(フルタイムもしくはパートタイム勤務)
募集人員: 1 名
応募条件: 理系大卒
(その他詳細につきましては募集要項をご覧ください)
応募締切: 決まり次第締切
問い合わせ先:
東北大学大学院医学系研究科 抗体創薬研究分野
担当:金子美華
e-mail:antibodydrugdevelopment*gmail.com
(「*」を「@」に置き換えてください)
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募集種別: 抗体創薬研究分野分野「産学官連携研究員(博士研究員)」
募集人員: 1 名
応募条件: 理系大学院出身者(博士号取得者もしくは取得見込の方。修士課程修了者で相応の能力のある方など)
(その他詳細につきましては募集要項をご覧ください)
応募締切: 決まり次第締切
問い合わせ先:
東北大学大学院医学系研究科 抗体創薬研究分野
担当:金子美華
e-mail:antibodydrugdevelopment*gmail.com
(「*」を「@」に置き換えてください)
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東北大学の解剖学教室で開発されたMuse細胞を解析する装置が出たの?と思ったら、違いました。ビックリしました。。。紛らわしいですね。解剖学のは"Muse cell"で、Merckの機械は、"Muse"という名前の”セルアナライザー”なので、Muse cellとつなげてはいけないようです。(ちなみに、私たちのラボは、両方に全く関係ありません。)
Muse セルアナライザー
シニアに厳しい大学改革は成功するか
”関係者によると、シニア研究者について、例えば55歳になると役職定年にして任期付きの年俸制に切り替えることで人件費を抑制し、それを原資に若手研究者の任期なしポストを確保する考えなのだという。その代わり、何歳になっても外部資金を獲得できる限りは大学内のポストを維持できる制度にする。米国の大学のスタイルだ。 ”
*これまで若手研究者として苦労してきたのに、今度はシニア研究者として苦労する時代になりそうですね。。。いずれにしても、研究者はつらい、ということでしょう。
Functional alteration of canine isocitrate dehydrogenase 2 (IDH2) via an R174K mutation
Abstract
Gliomas are common intracranial neoplasias in dogs. However, the underlying pathogenic mechanisms remain unclear. In humans, isocitrate dehydrogenase 2 (IDH2) is often mutated in gliomas. Although almost human IDH2 mutations have been identified at the Arg172 codon, few studies have reported structural, functional, or mutational information for canine IDH2. In this study, we cloned the full-length canine IDH2 (cIDH2) cDNA and substituted wild type Arg174 (cIDH2 WT: corresponding to R172 of human IDH2) with Lys (cIDH2 R174K). The cIDH2 WT and R174K proteins were overexpressed in HeLa cells, and their presence was confirmed using an anti-human IDH2-WT mAb (clone: KrMab-3) and an anti-IDH2-R172K mAb (clone: KMab-1). The IDH2 activity between cIDH2 WT and cIDH2 R174K transfectants was compared by measuring the production of NADH and NADPH. NADPH production was lower for cIDH2 R174K than that for cIDH2 WT transfectants. Finally, we detected increased expression of hypoxia inducible factor-1 alpha (HIF-1α) in cIDH2 R174K transfectants. This indicates that mutations at R174 can potentially induce carcinogenesis in canine somatic cells.
子犬・子猫の販売規制、欧米並みなるか 「8週間」検討
”国内のペットショップなどで販売される幼い子犬、子猫の健康を守るには、いつまで生まれた環境で育てるべきなのか――。欧米では一般的な「8週間」を日本でも導入するか、国が検討を始めた。”
”子犬、子猫をあまりに幼い時期に生まれた環境から引き離すと、適切な社会化がなされず、人への攻撃やかみ癖などの問題行動を起こしやすくなる。また、生後40日を過ぎた頃から、母親からもらった抗体が減り始めて免疫力が低下するため、一定間隔で複数回のワクチン接種が必要になる。”
”そこで米、英、フランス、ドイツなど多くの欧米先進国は「8週齢規制」を法令で設け、8週齢(生後56~62日)までは、子犬や子猫を生まれた環境から引き離すことなどを禁じる。”
”日本も2013年施行の改正動物愛護法で、生後56日以下の犬猫を、販売目的で生まれた環境から引き離すことが禁じられた。しかし現時点では「49日齢規制」にとどまる。法律の付則で施行後3年は「45日」、それ以降は「別に法律に定める日」まで「49日」と読みかえることになっているためだ。ペットショップやペットフード会社などが作る業界団体や一部国会議員が、より幼い動物を好む消費者ニーズを挙げて「売り上げが減少する」、「生産コストが増加する」、「科学的根拠がない」などと反対したうえで、ペット業界が対応可能なのは「45日齢規制」だと主張し、激変緩和措置として妥協案が採用されてしまった結果だ。”
”動愛法は18年に見直し時期を迎える。「別に法律に定める日」についても18年中に一定の結論を出す必要があり、環境省は9月、獣医師らによる検討会(座長、西村亮平・東大大学院教授)を設置した。”
”生後50~56日で分離された子犬・子猫と生後57日以降に分離された子犬・子猫で、問題行動を起こす割合に統計的な差があるかどうか。検討会は5年で約1億1千万円かけ、同省が菊水健史・麻布大教授(動物行動学)に委託した研究について議論し、12月中旬に妥当性に関する意見をまとめる予定だ。”
”これを受け、来年1月にも同省の審議会が最終報告を出す見通しだ。同省幹部は「付則を生かしたまま49日で据え置くか、本則の56日を導入するか、さらなる知見の蓄積を求めて判断を先送りするか。両論または3論の併記になるかもしれない」と話す。”
”だが、「統計は暴走する」などの著書がある東大社会科学研究所の佐々木彈(だん)教授(経済学)は、サンプルによっては1日分しか違わない微少な差を統計学を用いて分析し、政策を導き出す手法の問題を指摘する。「ごく小さな違いを統計学的に分析して『有意差がない』という結果が出たとして、それをもって『科学的根拠がないから、ある政策が実現できない』というのは、一般的に危険な考え方だ。政策の自殺行為といえる」。その上で、市場原理が獣医学的には最適な結果を生んでいないことが問題の根底にあるとして、「社会科学の見地から検討がなされていないのはおかしい。獣医学者だけでなく、統計学者や経済学者らの意見も聞くべきだ」とも話す。
「問題行動の可能性高い」”
”幼齢な犬猫の分離時期にまつわる研究は、海外では進んでいる。ヘルシンキ大などの研究チームは今年、子猫について「問題行動を起こす確率は、8週齢より前に分離された猫のほうが12~13週齢で分離された猫よりもかなり高い」「14~15週齢で分離された猫は、12~13週齢で分離された猫よりも、常同行動を起こすリスクが相対的に低い。家庭で飼われている猫の福祉をより改善するために、14週齢での分離を推奨する」とする論文を発表。子犬については、動物行動学に詳しい米ペンシルベニア大のジェームス・サーペル教授が、環境省主催のシンポジウムなどで「分離時期は7~9週齢の間が最適で、6週齢では悪影響がある。10~12週齢は9週齢と比べてそれほど悪くない。(法律で)8週齢と決めるなら素晴らしいことで、それはある種の安全な妥協点になる」などと指摘している。ほかにもイタリアの研究チームが、生後60日以降に分離された子犬と生後30~40日で分離された子犬とを比較して、「早く分離されたほうが、問題のある行動を示す可能性がより高い」とする論文を出していたりもする。”
”欧米では、こうした研究成果にブリーダーが長く蓄積してきた現場の経験知を加味し、個体差を考慮して「より安全な時期」を模索した結果として8週齢規制を導入してきたといえる。”
”日本でも獣医学関係者には、「一般論として7週齢での分離は早いという気持ちがあるのは事実。週齢の規制が必要ならば、ゆとりを持たせて8週齢の方が安全だと思われる」(武内ゆかり・東大大学院教授)という意見が多い。”
”動愛法は議員立法なので、「別に法律で定める日」も最終的には議員立法で決めることになる。超党派の国会議員連盟「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」で動愛法改正プロジェクトチーム座長を務める牧原秀樹氏は、「動物の福祉のためにも、前回法改正では先延ばしになってしまった8週齢規制を今回は実現したい」と語る。”
小野薬品、抗PD1抗体の敗血症を対象としたPI/IIを国内で開始
”小野薬品工業は、2017年11月6日、2018年3月期第2四半期決算説明会を開催した。同社は、抗PD1抗体「オプジーボ」(ニボルマブ)の開発の進捗などについて説明した。
同社の開発品の進捗は、オプジーボは、2017年9月、癌化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃癌を対象疾患として国内で承認を受けた。国内でのオプジーボの開発状況は、多発性骨髄腫を対象としたフェーズII開始した。オプジーボと抗CTLA4抗体「ヤーボイ」(イピリムマブ)との併用療法については、悪性黒色腫を対象として国内で承認申請した段階だ。また、2017年10月、肝細胞を対象とした、マルチキナーゼ阻害薬「レンビマ」(レンバチニブ)との併用療法のフェーズIbをエーザイと共同で開始した。
加えてオプジーボは、癌領域以外を対象にした国内の開発も開始した。敗血症を対象にしたフェーズI/IIだ。敗血症は、過剰な炎症反応の症状が生じるだけではなく、その後免疫が抑制された状態が続くことで、感染が重篤化していくことが知られている。そのため、「免疫が抑制された時にオプジーボを1回だけ投与し、免疫抑制を阻止することで予後改善につながるのではないかと考えている」(同社の開発本部長も務める粟田浩副社長)。既に提携先の米Bristol-Myers Squibb社が、敗血症を対象に海外で探索的な開発を進めてきた。「今後、日本も含めたグローバルでの開発に移行する可能性もある」と同社の粟田副社長は説明した。 ”
小野薬品、Neurimmune社と神経変性疾患の抗体医薬創製で提携
”小野薬品工業は2017年11月9日、スイスNeurimmune Holding社と神経変性疾患を対象とする新規抗体医薬の創薬を目的に提携契約を締結したと発表した。小野薬品が選定した創薬標的に対するヒトモノクローナル抗体をNeurimmune社の抗体創製技術基盤「Reverse Translational Medicine(RTM)」を活用して創出する。開発候補抗体について、小野薬品が全世界での独占的開発・商業化の権利を取得した。 ”
がん治療の光免疫療法、国内でも治験へ 米で実績
”光を当ててがん細胞を壊す新たながん免疫療法の安全性を患者で確かめる臨床試験(治験)が、国内でも年内開始を目指して準備されていることがわかった。開発した米国立保健研究所(NIH)の小林久隆主任研究員が11日、朝日新聞の取材に答えた。手術や抗がん剤で治らないがん患者の治癒につながる治療法の実用化への第一歩と期待を集める。
この治療法は「光免疫療法」。近赤外光を当てると反応する化学物質と、特定のがん細胞に結びつく性質があるたんぱく質(抗体)を結合させた薬を注射すると、抗体はがん細胞と結びつく。近赤外光を当てると、化学物質が反応してがん細胞を破壊し、これをきっかけに免疫細胞が活性化するという。近赤外光はテレビのリモコンなどに使われ、人体に当たっても害がない。 ”
Novartis社、米血液学会でCART療法その他の最新結果を数多く報告
”スイスNovartis社は、2017年11月1日、血液疾患領域の製品群の開発状況に関する最新データが、2017年12月9-12日にジョージア州Atalantaで開催される米血液学会(ASH)の第59回年次総会で報告されることを明らかにした。同学会には、同社製品と製品候補に関する75を超えるアブストラクトが提出されているという。
米国で初めて承認を得た、キメラ抗原受容体発現T細胞(CART)療法であるtisagenlecleucel(開発番号CTL019)については、成人の再発性/難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/r DLBCL)患者に投与した世界的な多施設フェーズII試験、JULIET(関連記事1)の6カ月間の追跡で得られた主要な結果が報告される。日本を含む欧米などの10カ国の27施設で患者を登録したJULIETでは、主要エンドポイントが達成されている。 ”
UniBio、植物を用いた蛋白質の一過性発現技術で契約
再生医療用成長因子などを独占的に扱うオプション権を取得
”植物を用いて有用蛋白質を一過性に発現させる技術を有するUniBio(新潟市、結城洋司代表取締役)は、2017年11月10日、米Kentucky BioProcessing(KBP)社との間で、KBP社が保有する植物一過性発現技術であるGENEWARE技術を用いて再生医療分野、ティッシュエンジニアリング分野、化粧品を含む非医療分野の三分野で、各種の成長因子を全世界で独占的に開発、製造、販売する包括的使用許諾権のオプション権を取得したと発表した。 ”
仕事をする上で一番大事なこと
”先日とあるシリコンバレー研修プログラムのパネルディスカッションにお招きいただいて、日本から来ている大学生のみなさんとお話しをしたときに、「仕事をする上で一番大事なことは何ですか?」という直球な質問を受けました。
環境的なものとか人間関係的なものとか大事なことはたくさんあるので、ひとつに絞るのは難しいわけですが、短い時間の中で考えた、組織人(会社員)としての私の答えは以下のようなものでした。
それは、自分がやっていることに納得できていること。つまり今自分がやっているのは意味があることで、所属するプロジェクトチームの中で今自分がやるべきと信じられること。
新薬開発のプロジェクトは、本当に様々な分野の研究者が協力するチームで進めていかないとできません。こういう薬を開発するというゴールを全員が共有するところまではいいのですが、そこに至るアプローチということになると、人それぞれ違った考え方があって、全体のコンセンサスを得るのは必ずしも簡単ではありません。 ”
第一三共、抗体薬物複合体の新薬候補の臨床開発が本格化
先行するDS-8201は2020年の承認申請へ
”開発が進んでいるHER2に対するADCのDS-8201について、HER2陽性乳癌を対象にした、グローバルでのフェーズII(T-DM1治療抵抗性)、日韓でのフェーズII(ハーセプチン治療抵抗性)が進行しており、「2020年の承認申請に向けて準備をしている」”
”ADCのDS-8201については、2017年度後半に、HER2陽性乳癌、膀胱癌を対象に「オプジーボ」(ニボルマブ)を併用投与するフェーズIbや、HER2低発現乳癌、HER2陽性非小細胞肺癌と大腸癌を対象とした臨床試験を開始する。2021年以降に承認申請する予定。また、早期治療ラインでのHER2陽性乳癌に対する臨床試験も計画。 ”
第二回抗体創薬研究セミナーを開催しました。
日時:11月2日(木) 午後2時~午後3時
場所:星陵会館2階・大会議室(医学部・生協の二階)
講演者:北海道大学大学院 獣医学研究院
准教授 今内 覚 先生
タイトル:『動物用バイオ医薬品の開発』
夜、秋保温泉にて、研究打ち合わせおよび懇親会を行いました。
AACR-NCI-EORTC2017
日本人進行固形癌にも経口IDO1阻害薬epacadostatとペムブロリスマブの併用が有効な可能性
日付変わって、29日(日)の深夜です。結局、日本時間の体のまま、明日は帰ることになります。
改めてポスターBのセッションの項目を見てみると、Monoclonal antibodiesという項目ではなく、Therapeutic Agents: Biologicという項目があります。
ここに、多くの抗体の話が入っていることから(しかも、我々の仕事と同様のものがいくつかある)、抄録を登録する項目を間違った可能性があります。。。
抄録を出す時は、あまり項目をしっかり見ていなかったので(というより、Monoclonal antibodiesがあれば、そこに出しますよね。。。)、今後は注意して登録したいと思います。
最近、BINDSの支援依頼に承認をしたら、POから<国費を使うには適さないテーマ;抗体ではなく低分子をやりなさい>という理由で却下されてしまう事案がありましたが、結局、事務局のミスで、別のPO(低分子担当)に回っていた事が判明しました。演題を選別する側からすると、関係のない演題が入ってきてrejectしたのかもしれません。しかし、そうであっても、内容で判断してもらいたいものですが、今後に活かすしかありません。来年のこの学会には出さない予定でしたが、リベンジで出してみましょうか。このままではすっきりしませんので。
TARGET2017の3日目の夕方のセッションです。
2008年に渡米した際、MDACCでのテーマは、このPatricia S. Steeg先生がPIのプロジェクトでした。一度、その分科会にも参加し、Patricia S. Steeg先生と話をしたのを今でも覚えています。
その後に、Duke大学のJohn H. Sampson先生の話を聞きました。John H. Sampson先生はその次の留学先のBigner先生の弟子で、発表でもその話が出ていました。John H. Sampson先生とも、Dukeでの会議で話をさせてもらったことがあります。相変わらず、俳優みたいなダンディーな方です。話し方もカッコイイ。。。憧れますね。
MDACCでは転移の研究、Dukeでは脳腫瘍の研究に関わっていましたので、今回は転移性脳腫瘍のテーマということで、両方でお世話になった先生方のご講演を一度に聞くことができ、有意義なセッションでした。
TARGET2017の3日目の午後です。ポスターセッションの初日です。これまでのAACR系の学会では見たこともないほど、狭いスペースにポスターが並べられていました。通路が通れない。。。しかも、残りのスペースはかなり空いている。椅子やテーブルが多いので、休憩するにはいいのですが、なぜこんなにバランスの悪い並べ方をしているのか不思議です。企業も聞いたことのないベンチャー系ばかりで、大手が全くブースを出していない。予算不足なのか?と思うようなポスター会場でした。また、withdrawnのポスターも多く、歯抜けの状態。。。こんなことなら、我々のポスターもアクセプトするべきだと思いました。明日はmonoclonal antibodyのポスターセッションがありますが、なんと、採択数は4件のみで、2件は協和発酵キリンのポスターです。演題の選定委員が、抗体関連の演題を落としているのかもしれません。AACRのactive memberとして高い年会費を支払っているのに、このような扱いには納得ができません。とは言っても、企業の方は我々の何倍もの参加費を払われているので、AACRとしては優先度が高いのかもしれません。まさに政治的なところが垣間見えます。
和歌山県立医科大学の先生から、PD-L1抗体について詳しい説明を頂きました。オプジーボとキイトルーダはそれぞれ違う抗PD-L1抗体がコンパニオン診断薬(キイトルーダがDAKO、オポジーボがAbcamのクローン: クローン28-8を診断薬に使用)となっており、それらで染めることが保険適応の条件ですので、本学会でも、その2種類の抗体しか使われていないようです。また、キイトルーダが、肺がん治療におけるPD-1抗体のfirst lineになっているというお話でした。
ホテルに戻って、ネット検索で調べなおしてみると、以下の記事がありました。
アジレント オプジーボの診断薬の販売開始
”アジレント・テクノロジーは2月23日、がん免疫療法薬オプジーボ(一般名:ニボルマブ)の診断薬「PD-L1 IHC 28-8 pharmDx『ダコ』」の販売を開始したと発表した。非小細胞肺がんの非扁平上皮がんの組織中のPD-L1発現率の測定に用いる。発売日は2月15日。
アジレントは同じく15日に、オプジーボの類薬のキイトルーダ(ペムブロリズマブ)のコンパニオン診断薬「PD-L1 IHC 22C3 pharmDx『ダコ』」の販売を始めた(2月21日既報)。それぞれの診断薬で陽性判断基準が異なるため、現時点では一方の免疫染色で代替えすることはできないとされる。
キイトルーダは、非小細胞肺がん患者に使用する際にPD-L1検査が必須となっている。一方で、オプジーボは最適使用推進ガイドライン(非小細胞肺がん)のなかで、「PD-L1発現率も確認した上で本剤の投与可否の判断をすることが望ましい」「PD-L1発現率が1%未満であることが確認された非扁平上皮がん患者においては原則、ドセタキセル等の本剤以外の抗悪性腫瘍剤の投与を優先する」となっているものの、PD-L1検査は必須ではない。”
→つまり、アジレント(DAKO)は、キートルーダにもオプジーボにも診断薬を出しており、抗体も違うということ。ただ、オプジーボの場合には、PD-L1の検査は必須ではないので、極端な話では、PD-L1が陰性でも投与してもよい、ということ。
ちなみに、医薬としての抗PD-L1抗体は、アテゾリズマブ(商品名:テセントリック)がロッシュから販売と成っています。
TARGET2017の3日目の午前です。
今回のスポンサーにOncotarget(雑誌)が入っています。Open access代で稼いで、スポンサーになれるまでに成長したんですね。。。AACRの学会のスポンサーになるとは、なんとも強気。AACRはCancer Researchシリーズを出していますが、とても政治的ですので、最近はOncotargetの出版数が圧倒的に伸びています。
雑誌のロゴがしっかり入っています。
TARGET2017の2日目の午後です。
午後6時までは参加し、最後のセッションとレセプションは欠席しました。(よって、学会で提供された飲食はなし、です。出張報告書では重要ですので。。。レセプションに出席すると、日当が削られますので、この点は重要!)
ARGET2017の2日目の午前(ARGET2017の初日はregistrationのみ)です。
今年は演題数がかなり少ないように思います。通常、学会初日に教育講演があり、この日を日本からの移動日にしているのですが、今年は2日目の午前が教育講演でした。最初から出席したのは初めてです。今回の教育講演は、各施設におけるがん診断のシステムの説明のような話ばかりで、あまり興味深い話はありませんでした。
今日のセッションで、日本人の発表は以下の1件(大鵬薬品)のみ。
Characterization of antitumor activity of TAS6417, a novel EGFR-TKI targeting exon 20 insertions
Shinichi Hasako, Taiho Pharmaceutical Co., Ltd., Tsukuba, Japan
今回のセッションでは、抗体治療の話は以下の1件のみ。抗体医薬のブームは過ぎ去った感じです。
EGFR-CD3 bispecific Probody™ therapeutic induces tumor regressions and increases maximum tolerated dose >60-fold in preclinical studies
このProbodyという技術は、抗体の可変領域よりもN末に人工的にペプチド配列が入っていて、in vitro(今回はがん細胞を使ったFACSのデータが出ていました)では抗原にほとんど結合しないが、in vivoではがん組織で特異的に切断され、がん細胞のみに結合するというすごい技術のようです。つまり、すべての抗体をがん特異的に変換できる可能性を秘めたプラットフォームということでしょう。以前も聞いたことがあるように思いますが、このような技術開発の必要性を改めて感じました。
エーザイ、米Biogen社からアルツハイマー病治療薬Aducanumab導入のオプション権を行使
”エーザイは2014年3月および5月にBiogen社とアルツハイマー病治療薬の共同開発・販売契約を締結。Biogen社の創製した抗アミロイドβ(Aβ)抗体aducanumabおよび抗タウ抗体の共同開発・共同販促に関するオプション権を取得していた。今回の発表は、エーザイがこのオプションを行使するとともに、開発費用や上市後の利益配分を変更するというもの。現在、aducanumabはフェーズIIIを行っており、申請時期は明らかにしていないものの、2018年中頃にも患者登録を終了する予定だ。”
我が国で製造される抗体医薬は何kgか?
”我が国の国産抗体医薬の製造量は2015年で約145kg。現在のところ、抗IL6受容体抗体「アクテムラ」(中外製薬)と抗CCR4抗体「ポテリジオ」(協和発酵キリン)、そして抗PD1抗体「オプジーボ」(小野薬品工業・米Bristol-Myers Squibb社)の3つが我が国の企業が開発・発売した抗体ですが、オプジーボは海外で生産されているため、145kgは2つの抗体医薬生産量に事実上合致します。”
”中外製薬は第4の国産抗体として2抗原特異抗体エミシズマブ(血友病A治療薬)、協和発酵キリンは第5の国産抗体として抗FGF23抗体burosumabを今年それぞれ日米欧と米国に申請しており、間違いなく来年には抗体の国内生産量は増加する見通しです。加えて、第一三共も抗体薬物複合体(ADC)の製造設備を増強しています。同社のADCのフラッグシップである抗HER2抗体のADC、DS-8201の治験が順調に推移しており、数年以内に商業化される見通しです。我が国の抗体医薬も、ようやっと国内生産が離陸する時代を迎えようとしています。”
”現在我が国に販売されている抗体医薬の海外生産品の重量はいかほどか?この調査レポートによると、2015年には約1055kgでありました。ここ数年、生産量が頭打ちとなっている国産抗体と比べて、癌や自己免疫疾患で認可品目数が増加しており、それに応じて海外生産の抗体医薬の輸入量は急増しています。我が国の市場で販売されている国内生産割合は2015年で11%程度にとどまっているのです。”
抗体薬物結合型ミセル
”抗体薬物結合型ミセル(Antibody Drug Conjugated Micelle:ADCM)は、ナノキャリアが開発しているactive targeting型の薬物送達システム(DDS)。薬物を内包したミセル化ナノ粒子の表面に、複数の抗体を結合させたもの。標的細胞に特異的に発現したり、高発現する蛋白質に結合する抗体を用いることで、狙った細胞に選択的に薬物を送達できる。毒性の高い薬物を癌細胞に特異的に送達したり、分解されやすい核酸を狙った細胞に選択的に送達するのに適していると期待されている。”
北大など、動物用の免疫チェックポイント阻害薬を開発
目指すは病気の違いを超えた汎用免疫療法
北海道大学大学院獣医学研究院の今内覚(こんない・さとる)准教授、同動物医療センター高木哲准教授、病理診断を手掛けるノースラボ(札幌市)、扶桑薬品工業、東北大学のグループが、ウシやイヌなどの家畜を対象とした免疫チェックポイント阻害薬の開発を続けている。ヒトで先行した免疫チェックポイント阻害薬では、その高額な薬剤費が社会問題になった。今内准教授は「動物治療薬の開発にはヒト治療薬以上に経済的な制約があるが、免疫チェックポイント阻害薬が多くの病気や動物種を治療できる可能性を持つことを考慮すれば、治療価値と経済性を両立させることは可能」と語っている。
Kite社、CD19標的CART療法が大細胞型B細胞リンパ腫でFDA承認取得
EMAは2018年上半期承認へ
米Kite Pharma社は2017年10月18日、キメラ抗原受容体発現T細胞(CART)療法「Yescarta 」(axicabtagene ciloleucel)が米食品医薬品局(FDA)により承認されたと発表した。大細胞型B細胞リンパ腫を適応とするCART療法はFDA初の承認だ。対象は2種以上の全身療法でも有効性が得られなかった再発/難治性の大細胞型B細胞性リンパ腫の成人患者で、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の他、原発性縦隔B細胞性リンパ腫(PMBCL)、高悪性度B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫から形質転換したDLBCL(TFL)が適応症に含まれる。中枢神経系原発のリンパ腫は適応外。価格は37万3000ドル。
米FDA、リンパ腫治療で2番目の遺伝子療法を承認
米食品医薬品局(FDA)は、がん治療における遺伝子療法で2番目となる治療法を承認した。「Yescarta」と呼ばれるこの治療は、リンパ節を攻撃するがんの一つである非ホジキンリンパ腫(NHL)の特定種に対する、米市場初の免疫療法となる。
Yescartaは、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法としても知られ、患者の白血球細胞を変化させ、白血球細胞がリンパ腫を攻撃し死滅させることを可能にする。治療費用は37万3000ドル(約4200万円)前後となる見込み。少なくとも他の2種類の治療後に再発した人々にのみ許可される。
FDAのスコット・ゴットリーブ(Scott Gottlieb)長官は18日の発表で「今日、重病治療のための新しい科学的パラダイム全体の発展において、新たな1ページが開かれた」と述べ、「致死的でほとんど治療不可能とされる形態のがんに対し、遺伝子療法はわずか数十年間で、将来有望なコンセプトという存在から現実的な解決策へと変化を遂げた」と語った。
FDAは米国初のがん遺伝子療法を8月に承認している。「キムリア(Kymriah)」と呼ばれるこの白血病治療法は、スイス製薬大手ノバルティス(Novartis)が開発、費用は47万5000ドル(約5370万円)程度とされる。
国立がん、診断薬企業、製薬企業とHRE2陽性エクソソームで共同研究
”国立がん研究センター、JVCケンウッド、シスメックス、第一三共は、2017年10月17日、癌患者の血中のHER2陽性エクソソームについて、共同研究を開始したと発表した。 ”
基盤研、大腸癌早期診断の新規血清バイオマーカーを発見
”医薬基盤・健康・栄養研究所プロテオームリサーチプロジェクト・創薬標的プロテオミクスプロジェクトの朝長毅プロジェクトリーダーら研究グループは、2017年10月10日、大腸癌の新しい早期診断バイオマーカーを発見したと発表した。エクソソームを含む血清中細胞外小胞から検出したアネキシンファミリーに属する蛋白質で、9割以上の高い精度で大腸癌を識別することができた。今後5年をめどに、デンカ生研との共同開発で測定法の実用化を目指す。 ”
AbbVie社とTurnstone Biologics社、癌免疫治療の開発で提携
”米AbbVie社は、2017年10月10日、カナダTurnstone Biologics社の次世代型腫瘍溶解ウイルスを用いた癌免疫治療の研究とライセンスに関する契約を結んだと発表した。”
治療前末梢血中のCD4陽性T細胞の評価で進行肺癌への抗PD1抗体の効果を予測
”治療前の末梢血中のCD4陽性T細胞を評価することで、進行肺癌に対する抗PD1抗体の治療効果が予測できる可能性が明らかとなった。CD62L低発現CD4陽性T細胞と制御性T細胞の割合に基づいた判別式を用いることで、抗PD1抗体が無効な患者を予測できることを、患者を用いたDiscovery cohortとValidation cohortで確認した。治療前のCD62L低発現CD4陽性T細胞の量と質が抗PD1抗体の効果を規定していることを示唆した。 ”
”また研究グループは、マウスによる実験で、CD62L低発現CD4陽性T細胞による抗腫瘍効果はCD25陽性Foxp3陽性CD4陽性T細胞によって打ち消されることが報告されていることを示した。”
世界初のCART療法Kymriah(キムリア)の承認と今後の課題
”2017年8月30日にスイスNovartis社の抗CD19キメラ抗原受容体T細胞(CART)療法であるKymriahが米食品医薬品局(FDA)に承認された。CARTを用いた治療として世界初、遺伝子治療としては米国初の承認であり、遺伝子・細胞治療の分野にとって大きな一歩となった。Novartis社と提携し、Kymriahの基となるシーズを開発したのは米University of PennsylvaniaのCarl June教授。June教授が、慢性リンパ球白血病を対象として第2世代の抗CD19CART療法の臨床試験で有効性を示すデータを発表した2011年からわずか6年で承認まで至ったことになる。”
”Novartis社Kymriah(キムリア)の薬価が、一度のみの投与のため業界内では予想よりも低い価格の47万5000ドル(約5300万円)に設定され、今後Kite社やbluebird bio社などはこの値段を参照に薬価の設定を行わなければならなくなった。さらに、Novartis社は、治療効果が示されなければ支払いを受けない「ペイ・フォー・パフォーマンス」のモデルを導入することから、Kymriahの市場への浸透とそのスピードが注目されている。”
バイエル薬品、ベンチャー企業向けのインキュベーションラボ開設へ 神戸市中央区に2018年上期、3社から5社を想定
米Amgen社と米CytomX社が癌免疫療法で戦略的協力協定を締結 Probodyは、ヒトの多くの癌種で発現しているEGFRに対するT細胞誘導二重特異性抗体。EGFRは、臨床腫瘍学においてターゲットとなることが広く検証されている。Probodyは正常な組織や循環血液中での毒性を減らし、腫瘍の微小環境ではT細胞を選択的に活性化して細胞毒性を発揮するようデザインされている。前臨床試験では、T細胞誘導二重特異性抗体であるProbodyのEGFR×CD3バージョンにより、腫瘍の縮小が誘導され、EGFRという可能性が高い癌のターゲットに対する治療濃度域も増大した。
最先端 = 誰もやらないこと、とは限らない
”他人がやらないことをやれ、ナンバーワンよりオンリーワン、レッドオーシャンよりもブルーオーシャン、などとよく言われます。これらの言葉は、他人や他の組織から自分や自社あるいは自分のラボを差別化することが、個人のキャリアやビジネス、あるいは学問/研究の世界では重要だという文脈で使われます。”
”しかしながら、これは現実には「言うは易く行うは難し」の典型例です。なぜならば、例えば新薬の研究開発の世界で他人がやらないことというのは、本当に他の誰もやっていないというよりも、多くの人が既に試したけれどもうまくいかなかったことである場合がほとんどだからです。 ”
ノーベル化学賞、クライオ電顕を開発した欧州の研究者3氏へ
スウェーデン王立科学アカデミー(Royal Swedish Academy of Sciences)のノーベル委員会は、2017年10月4日、2017年のノーベル化学賞を、クライオ電子顕微鏡(cryo-electron microscopy)を開発したスイスUniversity of Lausanne教授のJacques Dubochet氏、米Columbia University教授のJoachim Frank氏、英Cambridge University教授のRichard Henderson氏に授与すると発表した。Dubochet教授はスイス、Frank教授はドイツ、Henderson教授はスコットランド生まれ。
ノーベル生理学・医学賞、概日リズムの米国人研究者3氏へ日本人の3年連続の受賞はならず
スウェーデンカロリンスカ研究所(Karolinska Institutet)のノーベル賞会議(The Nobel Assembly)は、2017年10月2日、2017年のノーベル生理学・医学賞を、概日リズムの制御機構を解明した米University of MaineのJeffrey C. Hall氏、米University in WalthamのMichael Rosbash氏、米Rockefeller UniversityのMichael W. Young氏に授与すると発表した。3人ともアメリカ人。
Garyのラボのメンバーとdiscussionをしました。
会議名 : 第76回日本癌学会学術総会
演題 : Podoplanin as a biomarker and chemotherapeutic target for oral squamous cell carcinoma
発表者 : Edward Retzbach, Yukinari Kato, Gary S. Goldberg
期日 : 2017年9月30日(土)
会場 : パシフィコ横浜、横浜市
腎細胞癌でTIM3がスニチニブと抗PD1/PD-L1抗体の効果予測バイオマーカーになる可能性
" スニチニブ、抗PD1/PD-L1抗体に抵抗性の患者(PFSが3カ月未満)と感受性のある患者(PFSが3カ月超)において遺伝子発現変異分析が行われた結果、スニチニブ治療では28遺伝子、抗PD1/PD-L1抗体では14遺伝子で発現に違いが認められた。このうちTIM3遺伝子は、抗PD-1/PD-L1抗体治療への抵抗性に関連し、スニチニブ治療の有用性と関連した。"
Scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
Podoplanin expression in cancer‐associated fibroblasts predicts unfavourable prognosis in patients with pathological stage IA lung adenocarcinoma
Y Kubouchi, Y Yurugi, M Wakahara, T Sakabe… - Histopathology, 2017
Aims Podoplanin expression in cancer-associated fibroblasts (CAFs) has been proposed as
an unfavourable indicator in squamous cell carcinoma of the lung, but little is known about
its clinical significance in early-stage lung adenocarcinoma. We evaluated the prognostic
Oncotarget. 2016 Dec 25;8(32):52457-52464. doi: 10.18632/oncotarget.14199. eCollection 2017 Aug 8.
Prognostic role of podocalyxin-like protein expression in various cancers: A systematic review and meta-analysis.
Wang J, Zhao Y, Qi R, Zhu X, Huang C, Cheng S, Wang S, Qi X.
Several studies were conducted to explore the prognostic significance of podocalyxin-like protein (PODXL) expression in various cancers, with contradictory. This study aims to summarize the prognostic significance of PODXL expression in cancers. PubMed, the Cochrane Library and Embase were completely retrieved. The prospective or retrospective studies focusing on the prognostic role of PODXL expression in cancers were eligible. The endpoints were overall survival (OS), disease-specific survival (DSS) and disease-free survival (DFS).12 studies involving a total of 5,309 patients were identified. The results indicated that high PODXL expression was significantly associated with worse OS when compared to the low PODXL expression (HR=1.76, 95%CI=1.53-2.04, p<0.00001; I2=41%, p=0.08). And similar results were detected in the subgroup analysis of analysis model, ethnicity, sample size, tumor type and antibody type. And the results also showed that high PODXL expression was obviously related to shorter DSS (HR=2.47, 95%CI=1.53-3.99, p=0.0002; I2=66%, p=0.03) and DFS (HR=2.12, 95%CI=1.58-2.85, p<0.00001; I2=19%, p=0.29). In conclusion, it was revealed that high PODXL expression is an unfavorable predictor of OS, DSS and DFS in patients with cancers, and high PODXL expression is a promising prognostic biomarker for cancers, especially for patients in European.
Scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
Bacterial d-amino acids suppress sinonasal innate immunity through sweet taste receptors in solitary chemosensory cells
RJ Lee, BM Hariri, DB McMahon, B Chen, L Doghramji… - Sci. Signal., 2017
In the upper respiratory epithelium, bitter and sweet taste receptors present in solitary
chemosensory cells influence antimicrobial innate immune defense responses. Whereas
activation of bitter taste receptors (T2Rs) stimulates surrounding epithelial cells to release
フェアな評価は行われているのか
”指定国立大学は世界のトップレベル大学と伍して戦う大学であることが求められているわけだが、2017年8月に公表されたNature Index 2017 Innovationでは、国内では大阪大学が1位(世界31位)で、続く2位は理化学研究所(同39位)となっており、Top50には今回指定された大学は入っていない。もう少し下の順位を見ると、3位(同53位)京都大学、4位(同63位)九州大学、5位(同76位)東京工業大学、6位(同85位)慶應義塾大学、7位(同95位)東京大学、8位(同116位)北海道大学、9位(同122位)名古屋大学、10位(同139位)東北大学となっている。”
”Nature IndexのInnovationランキングで上位になるということは、国際的に競争力を持っていると世界から見られているということである。にも関わらず、大阪大学が外されたということは、世界標準での評価が国内の委員会では行われていないということではないのか。 ”
"大阪大学が製薬会社2社と包括連携協定を結び100億円規模の資金提供を受ける契約を結び、6月にはダイキン工業と56億円の資金提供契約を行ったという事実があったため、当然、指定されるであろうと思ったからだ。"
武田薬品、固形癌に対するCART療法を開発するノイルイミューンと提携
湘南研究所のスペース、人員、研究機器などを提供へ
Novartis社のCART、奏功した患者に対して治療費要求へ
薬価は治療1回あたり47万5000ドル(約5200万円)
Scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
[HTML] The chronic stages of bovine Fasciola hepatica are dominated by CD4 T-cell exhaustion
D Sachdev, KC Gough, RJ Flynn - Frontiers in Immunology, 2017
Fasciola hepatica infection of ruminants leads to non-resolving chronic infection, as patency
develops there is switching to a TGF-β and IL-10 led response. Here we explore the
responses of CD4 T-cells within the major draining lymph nodes. We found minimal
アステラス製薬、開発方針見直しに伴い260億円を減損処理
ダイナミックな経営も問われる目利き能力
目標明確の戦略的技術開発で35%増の125億円を要求
””アステラス製薬のビジョンのコンセプトは「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変える」。そのための資産の入れ替えは積極的に行っている。2016年2月に米Ocata社を買収して、眼科および再生医療へ進出にの道筋をつけた。2016年10月にはドイツGanymed社を買収して抗癌剤候補のIMAB362を、2017年4月のベルギーOgeda社の買収によってタキキニンNK3受容体拮抗薬で血管運動神経症状の治療薬を狙うfezolinetantを獲得した。””
””その一方で、資金調達のために保有資産の売却に踏み切った。2016年4月に皮膚科事業をデンマークLEO Pharma社に、8月には生産子会社であるアステラスファーマ テクノロジーズの全株式を米Avara Norman Pharmaceutical Services社に譲渡した。2017年4月には、過去同社の業績をけん引してきた抗潰瘍薬の「ガスター」(ファモチジン)も含めた長期収載品16製品をLTLファーマに売却。さらに抗体薬物複合体(ADC)の研究開発を実施していたAgensys社の活動終了を決定した。同社は、ADC研究への投資を縮小して新技術や新治療手段への投資を拡大するためとしている。 ””
農水省、2018年度概算要求額は前年度比15%増の2兆6525億円
目標明確の戦略的技術開発で35%増の125億円を要求
共同研究講座も6ヶ月目に入りました。共同研究講座のスペースも今日から使えるようになりましたので、少しずつ、引っ越しを始めています。
Scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
A canine chimeric monoclonal antibody targeting PD-L1 and its clinical efficacy in canine oral malignant melanoma or undifferentiated sarcoma.
N Maekawa, S Konnai, S Takagi, Y Kagawa… - Scientific reports, 2017
Immunotherapy targeting immune checkpoint molecules, programmed cell death 1 (PD-1)
and PD-ligand 1 (PD-L1), using therapeutic antibodies has been widely used for some
human malignancies in the last 5 years. A costimulatory receptor, PD-1, is expressed on T
[HTML] Mechanisms and risk factors of thrombosis in cancer
A Falanga, L Russo, V Milesi, A Vignoli - Critical Reviews in Oncology/Hematology, 2017
Abstract The close relationship between cancer and thrombosis is known since more than a
century. Venous thromboembolism (VTE) may be the first manifestation of an occult
malignancy in an otherwise healthy individual. Cancer patients commonly present with
Scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
Immuno-affinity purification of 2B8-tagged proteins
H Choi, TL Kim, MH Cho, SH Bhoo - Applied Biological Chemistry
Abstract
Detection, purification and characterization of proteins are essential procedures in
the field of biochemistry. Epitope tag systems are commonly used to characterize unknown
proteins. The Deinococcus radiodurans bacterial phytochrome (DrBphP) protein has been
Immuno-affinity purification of 2B8-tagged proteins
Applied Biological Chemistry
Detection, purification and characterization of proteins are essential procedures in the field of biochemistry. Epitope tag systems are commonly used to characterize unknown proteins. The Deinococcus radiodurans bacterial phytochrome (DrBphP) protein has been used as an antigen to generate anti-DrBphP mouse monoclonal antibodies and to identify their specific epitopes. Among these antibodies, the 2B8 monoclonal antibody recognizes an epitope of 9 amino acids (RDPLPFFPP). The 2B8 epitope does not match the amino acid sequence for any known protein. On Western blot analysis, the 2B8 antibody showed strong and highly specific interactions with the 2B8 epitope. These results suggest that the 2B8 epitope-antibody is a useful epitope tag system for protein characterization. In addition, we generated a modified epitope (RDPLPAFPP) via point mutation in a previous study. This modified epitope showed significantly increased reactivity with the 2B8 antibody. In this study, we developed a protein purification system using the 2B8 epitope tag and antibody. 2B8 antibodies were bound to protein G-agarose beads as affinity ligands. Recombinant DrBphP proteins were then exposed to 2B8 antibody-bound protein G-agarose beads. Bound DrBphP proteins were then eluted by competition with the original or modified 2B8 epitope peptides. DrBphP proteins were successfully purified via an affinity chromatography system using a 2B8 original peptide and even better purified using the 2B8 modified peptide. These findings indicate that the 2B8 epitope tag system is a better tool for protein detection and purification.
ペプチドリーム、「技術向上のためサイエンティストを社長に」
進捗遅れは「製造がボトルネックに」
""ペプチドリームは、2017年8月23日、2017年6月期の決算説明会を開催した。同社は、2017年9月の定時株主総会などを経て、窪田規一社長が代表取締役会長に、研究開発担当のPatrick Reid常務取締役が代表取締役社長に交代する社長人事を発表しているが、その理由について窪田社長は「今後の成長を考えた時、引き続き我々の技術がオンリーワンであり続けられるよう、技術の向上に努めることが重要な段階だ。そのためには、サイエンティストが社長を務めた方がいいと考えた」と説明した。 ""
Google scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
Cancer-associated pathways and biomarkers of venous thrombosis
Y Hisada, N Mackman - Blood, 2017
Cancer patients have an increased risk of venous thromboembolism (VTE). In this review,
we will summarize common and cancer type-specific pathways of VTE in cancer patients.
Increased levels of leukocytes, platelets and tissue factor-positive (TF+) microvesicles are all
[HTML] Gliomatosis Cerebri: Current Understanding and Controversies
S Ranjan, KE Warren - Frontiers in Oncology, 2017
Gliomatosis cerebri is a rare, extensively infiltrating glioma involving multiple contiguous
lobes of the brain. This lethal disease affects all age groups and the majority of patients have
a poor outcome despite aggressive treatment. Despite its initial recognition in 1938,
驚きの就業時間
無料記事ということで、以下、抜粋して掲載。
""日本の製薬企業に在籍していた時は、まさに朝から深夜まで働くのが当たり前という感じでした。当時はベンチャーというものがどういうものなのか全く知りませんでしたが、恐らくもっと大変なんだろうなと、根拠もなく漠然と思っていました。
ところが! 最初の渡米は共同研究先への出向という形でしたが、そこで見たシリコンバレーのバイオベンチャーの姿は、上記のようなイメージからはずいぶんかけ離れたものでした。というのは、研究職であっても多くの社員の1日の就業時間はほぼ8時間だったからです。
カリフォルニアでは、就業4時間につき15分、8時間につき30分の休憩が認められています。ですから、週40時間勤務のフルタイム社員の場合、8時間就業する間に30分の休憩を取れますので、実質7時間30分の就業でOKです。 ""
メールレスポンスのタイミング
無料記事ということで、以下、抜粋して掲載。
""昔から、仕事は忙しい人に頼めという言葉があります。最近でも、できる人、忙しい人ほどメールなどのレスポンスが早いということは、よく言われます。忙しそうに見える人でも、暇そうに見える人でも、誰にとっても時間は同一のリソースです。しかし現代は色々なことが同時進行していますから、ちょっと油断すると物事があっという間に過ぎ去ってしまいます。
チャットやメッセージなどの様々なサービスが普及した現在、今さらメールなんて、と思われる若い方もおいでかもしれませんが、バイオ業界の仕事はまだまだメールに依存しています。ですから、仕事上のプロジェクトであれ、人生というプロジェクトであれ最適化する、つまりあらゆる局面において最短の時間で最大の成果を出すために、これはほんの一例ではありますが、電子メールなどのレスポンスは原則として早くするに越したことはありません。相手の立場になって考えてみれば当たり前のことですし、忙しぶって返信を遅くするなど何のメリットも無いと思います。
ただし、レスポンスまでに少し時間を置いた方が良い場合もあります。それは相手のメールに怒りの気持ちが湧いてしまった場合と、先方からの依頼などに対してネガティブな返事をしなければならない場合です。これらのケースは、感情が高まった状態ですぐにレスポンスしたり、間髪入れずに断りのメールをするよりも、まず一息置きましょう。その上で、具体的な内容はケース・バイ・ケースになりますが、後のことも考えて、一般論としては何事もソフトランディングを目指すのが良いと私は思いますが、いかがでしょうか? ""
MilliporeSigma社とBaylor医科大、ワクチン開発で協力
顧みられない熱帯病と新興感染症を対象
ドイツMerck KGaA社のライフサイエンス事業部門である米MilliporeSigma社は、2017年8月8日、米Baylor医科大学、および、同大学のワクチン製品開発パートナーシップ(PDP)であるTexas小児病院ワクチン開発センター(CVD)と戦略的に提携したと発表した。
5号館7階にパーティションが入り、抗体創薬共同研究講座のラボスペースが出来上がりました。これから、水道の工事などが始まります。
CMab-43の論文がアセクプトされました。共同研究講座の論文業績としては、17報目となります。
Itai S, Fujii Y, Nakamura T, Chang YW, Yanaka M, Saidoh N, Handa S, Suzuki H, Harada H, Yamada S, Kaneko MK, Kato Y.
(*corresponding author)
Establishment of CMab-43, a Sensitive and Specific Anti-CD133 Monoclonal Antibody, for Immunohistochemistry.
Monoclon. Antib. Immunodiagn. Immunother., in press
Celgene社、IDH2変異陽性の急性骨髄性白血病対象にIDH2阻害薬承認
”米Agios Pharmaceuticals社と米Celgene社は、2017年8月1日、米食品医薬品局(FDA)が、同社の「Idhifa」(エナシデニブ)を、再発性または難治性の急性骨髄性白血病(AML)で、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(isocitrate dehydrogenase-2、IDH2)遺伝子に特定の変異を有する成人患者の治療に用いることを許可したと発表した。
この製品は、米Abbott Laboratories社が開発したコンパニオン診断薬「RealTime IDH2」と共に用いられる。RealTime IDH2は、IDH2遺伝子の変異を検出する。血液細胞または骨髄細胞にIDH2遺伝子の変異が存在することが確認されれば、その患者にはエナシデニブが適用される可能性がある。 ”
我々も診断薬の開発を行ってきましたが、コンパニオン診断薬の開発も終わったようですので、我々のIDHのテーマもいよいよ終了したという感じがします。Dukeの時代からみんなで頑張りました。お疲れさまでした。
オプジーボ® 20mg、100mg点滴静注(一般名:ニボルマブ)台湾においてプラチナ製剤による治療歴を有する再発又は転移性頭頸部扁平上皮がんに対する効能・効果の追加承認を取得。
Scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
Molecular alterations in pediatric brainstem gliomas
M Porkholm, A Raunio, R Vainionpää, T Salonen… - Pediatric Blood & Cancer, 2017
Background Diffuse intrinsic pontine gliomas (DIPGs) have a dismal prognosis. Previously,
diagnosis was based on a typical clinical presentation and magnetic resonance imaging
findings. After the start of the era of biopsies, DIPGs bearing H3 K27 mutations have been
Radiation-induced gliomas: a report of four cases and analysis of molecular biomarkers
T Nakao, Y Sasagawa, S Nobusawa, Y Takabatake… - Brain Tumor Pathology, 2017
Abstract Radiation-induced glioma (RIG) is a rare secondary glioma. The tumors
morphologically resemble their sporadically arising counterparts. Recently, the WHO
classification of tumors of the central nervous system was revised to incorporate molecular
Scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
[HTML] PARP1 expression and its correlation with survival is tumour molecular subtype dependent in glioblastoma
B Murnyák, MC Kouhsari, R Hershkovitch, B Kálmán… - Oncotarget, 2017
Abstract Overexpression of PARP1 exists in various cancers, including glioblastoma (GBM).
Although PARP1 inhibition is a promising therapeutic target, no comprehensive study has
addressed PARP1's expression characteristics and prognostic role regarding molecular
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Tumor Syndromes That Include Bone Tumors: An Update
M Gnoli, F Ponti, L Sangiorgi - Surgical Pathology Clinics, 2017
Abstract Tumor syndromes, including bone neoplasias, are genetic predisposing conditions
characterized by the development of a pattern of malignancies within a family at an early
age of onset. Occurrence of bilateral, multifocal, or metachronous neoplasias and specific
[HTML] Significance of new membrane formation in peritoneal biopsies of peritoneal dialysis patients: a case–control study
K Honda, C Hamada, K Kawanishi, M Nakayama… - Renal Replacement …, 2017
Abstract Background Newly formed membrane (NFM) on the peritoneal membrane proper is
a unique pathological hallmark of encapsulating peritoneal sclerosis (EPS), but its definition
and diagnostic significance have not been well described. This study investigated the
血小板活性化受容体 CLEC-2 とその内因性リガンドがポドプラニンであることの同定と, 両者の結合の病態生理学的役割の解明
井上克枝 - 日本血栓止血学会誌, 2017
要約: 私達は, 血小板活性化蛇毒ロドサイチンの受容体として, 新規血小板活性化受容体 C-type
lectin-like receptor 2 (CLEC-2) を血小板上に同定した. また CLEC-2 の生体内リガンドが,
ポドプラニンと呼ばれる膜蛋白であることを発見した. ポドプラニンはある種の腫瘍細胞や,
Scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
[PDF] Defining the boundaries of a healthy immune response using standardized immune monitoring tools
A Urrutia - 2017
The project Milieu Intérieur aims to study the genetic and environmental factors that can
have a major impact on occurring immunological variance in healthy human population.
This characterization requires the use of standardized immunophenotyping technologies for
The Role of Platelets in the Tumor Microenvironment
KE Johnson, SS McAllister, JE Italiano, EM Battinelli - Biomarkers of the Tumor …, 2017
Abstract Platelets are small, anuclear cells found in the circulation that have an important
and well-defined role in hemostasis and wound healing. Known as the “band-aids of the
blood,” these cells rapidly activate, aggregate, and release a potent milieu of growth factors,
Scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
[HTML] Genetic alterations of IDH1 and Vegf in brain tumors
S Veganzones, V Orden, L Requejo, B Mediero… - Brain and Behavior, 2017
Background This study evaluates the presence of R132H mutation in isocitrate
dehydrogenase (IDH1) gene and the vascular endothelial growth factor (VEGF)+ 936 C/T
polymorphism in brain tumors. The impact of these genetic alterations on overall survival
[PDF] The optimum marker for the detection of lymphatic vessels
LL Kong, NZ Yang, LH Shi, GH Zhao, W Zhou, Q Ding… - Molecular and Clinical Oncology
Abstract Podoplanin, lymphatic vessel endothelial hyaluronic acid receptor-1, prospero-
related homeobox-1 and vascular endothelial growth factor receptor 3 have been
demonstrated to have crucial roles in the development of the lymphatic system and
Current and Emerging Biomarkers in Tumors of the Central Nervous System: Possible Diagnostic, Prognostic and Therapeutic Applications
IN Khan, N Ullah, D Hussein, KS Saini - Seminars in Cancer Biology, 2017
Abstract Recent investments in research associated with the discovery of specific tumor
biomarkers important for efficient diagnosis and prognosis of the patients are beginning to
bear fruit. Key biomarkers could potentially outweigh traditional radiological or pathological
[PDF] Prostate Cancer Cells Require a Rab35-Dependent Exosome Sub-Population for Stromal Activation and Tumour Growth
V Yeung
Summary Communication between cancer cells and the microenvironment is a complex yet
crucial issue in disease progression. Recent studies highlight an important role for small
extracellular vesicles (exosomes) secreted by cancer cells, as modulators of cancer-
第1回 抗体創薬研究セミナーを開催します。
抗体創薬共同研究講座では、抗体開発・研究に関わる様々な先生方をお呼びし、セミナーを開催していきます。
第1回 抗体創薬研究セミナー
主催:抗体創薬研究分野
共催:抗体創薬共同研究講座
日時:平成29年8月4日(金)午後3時〜4時
場所:医学部5号館7階リフレッシュルーム
講師:岡山大学医歯薬学総合研究科口腔機能解剖学分野
教授 沢 禎彦 先生
講演タイトル:ポドプラニンノックアウトマウスの硬組織形態形成について
<要旨>
脈管系の病理組織学領域で長い間重要な課題であったリンパ管鑑別マーカーの存在の有無は、今世紀初頭のpodoplanin(PDPN)の報告によって新しい局面を迎えました。すなわち、PDPNの腫瘍および腫瘍線維芽細胞における発現と分子標的薬としての可能性、および正常・病理組織における発現の機能的意義の解明で、前者は加藤研究室が世界をリードし、私たち解剖学者は後者を研究しています。PDPNは正常組織では、リンパ管内皮のほか、リンパ節線維芽細胞、唾液腺筋上皮、胸膜や腹膜などの中皮、また骨細胞など様々な細胞が発現します。今回は、ジーンターゲティングによって開発に成功したpodoplanin全身KOマウス、およびフロックスマウスとWnt1-Creマウスを応用した頭部神経堤外胚葉由来細胞のPDPN cKOマウス(Takara, PLoS One, 2017)の形態について、骨におけるPDPNの意義に関する幾つかの所見を合わせてお話しさせていただきます。
*今回は、ラボ内のセミナーとして開催しますが、もしご興味のある方がいらっしゃれば、加藤までご連絡ください。(参加人数が多くなる場合には、場所を変更する可能性があります。)
Scholar アラート:自分の論文からの新しい引用
Selection of novel affinity-matured human chondroitin sulfate proteoglycan 4 antibody fragments by yeast display
X Yu, L Qu, DD Bigner, V Chandramohan - Protein Engineering, Design and …, 2017
Abstract Chondroitin sulfate proteoglycan 4 (CSPG4) is a promising target for cancer
immunotherapy due to its high level of expression in a number of malignant tumors, and its
essential role in tumor growth and progression. Clinical application of CSPG4-targeting
[HTML] Antiplatelet agents for cancer treatment: a real perspective or just an echo from the past?
MZ Wojtukiewicz, D Hempel, E Sierko, SC Tucker… - Cancer and Metastasis …, 2017
Abstract The association between coagulation and cancer development has been observed
for centuries. However, the connection between inflammation and malignancy is also well-
recognized. The plethora of evidence indicates that among multiple hemostasis
共同研究講座関連の企業担当者と一緒に、学部長にご挨拶をさせて頂きました。
今日のScholar アラート。
DaMab-2: Anti-Human DGKα Monoclonal Antibody for Immunocytochemistry
T Nakano, S Ogasawara, T Tanaka, Y Hozumi… - Monoclonal Antibodies in …, 2017
Diacylglycerol kinase (DGK) is responsible for the enzymatic conversion of diacylglycerol to
phosphatidic acid. Since both diacylglycerol and phosphatidic acid serve as signaling
molecules, DGK is regarded as a hub between diacylglycerol-mediated and phosphatidic
Bone marrow mesenchymal stromal cell (MSC) gene profiling in chronic myeloid leukemia (CML) patients at diagnosis and in deep molecular response induced by …
D Aggoune, N Sorel, ML Bonnet, JM Goujon, K Tarte… - Leukemia Research, 2017
Abstract Although it has been well-demonstrated that bone marrow mesenchymal stromal
cells (MSCs) from CML patients do not belong to the Ph1-positive clone, there is growing
evidence that they could play a role in the leukemogenesis process or the protection of
Patterns and functional implications of platelets upon tumor “education”
Q Zhang, H Liu, Q Zhu, P Zhan, S Zhu, J Zhang, T Lv… - The International Journal of …, 2017
Abstract While platelets are traditionally recognized to play a predominant role in
hemostasis and thrombosis, increasing evidence verifies its involvement in malignancies. As
a component of the tumor microenvironment, platelets influence carcinogenesis, tumor
ヒトゲノム、世界最大級のDBに 日本人特有の特徴発見
"東北大学などは18日、日本人3554人のゲノム(全遺伝情報)を解析し、公的機関で世界最大級のデータベースを作ったと発表した。日本人特有の特徴も見つかった。今後、1万人に数人の割合で発症する希少な病気と遺伝子の特徴との関係に関する研究を進め、原因究明に役立てたいとしている。
データベースは東北大が岩手医科大や日本医療研究開発機構と連携して作成。日本各地の健康診断などの際に同意を得られた3554人のゲノムを解析した。
ヒトのゲノムは30億個の遺伝情報があるが、今回の解析で、個人によってわずかな違いがある場所が約3710万個あることがわかった。このうち約2690万個は国際データベースにもない新たな情報で、半数以上が日本人に特有とみられるという。
ログイン前の続きこれまでは欧米を中心とした遺伝情報のデータベースによって、遺伝が関係する病気の解析が進められていた。日本人に特有な特徴が多く見つかった今回の解析で、東北大の長崎正朗教授は「日本人の病気の解明にも役立つだろう」と話した。より希少な病気に関係する遺伝子を見つけるため、2020年度までにデータベースを8千人まで増やす計画だという。
解析したデータの一部は専用のサイト(https://ijgvd.megabank.tohoku.ac.jp/別ウインドウで開きます)で公開予定で、ほかの大学などに共同研究を呼びかける。"
東京大、癌転移を1細胞レベルでみる全身全細胞解析基盤技術を構築
癌転移メカニズムの解明と抗癌剤耐性を獲得した癌細胞の検出に応用
"東京大学大学院機能生物学専攻システムズ薬理学分野の上田泰己氏らの研究グループは、2017年7月6日、1細胞解像度で解析する全身・全脳イメージング技術の最適化により病理学的全身観察法を確立し、癌微小転移の全臓器での解析に成功したと発表した。全身病態を可視化できる技術で、癌だけでなく様々な疾患の病態解明や治療法開発への応用が期待される。研究成果は、Cell Reports誌の2017年7月5日付Online版に掲載された。"
"本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)、革新的バイオ医薬品創出基盤技術開発事業、革新的がん医療実用化研究事業などの支援を受けて行われた。"
第一三共、エタネルセプトのバイオ後続品の開発中止
Coherus社での効率的な商業製造が困難
"第一三共は、2017年7月、米Coherus BioSciences社と共同開発していたエタネルセプトのバイオ後続品(バイオシミラー)であるCHS-0214について、国内での開発を中止すると発表した。"
アッヴィ合同会社、2019年度に癌領域で初の製品の発売目指す
米AbbVie社の日本法人のアッヴィ合同会社は、2017年6月27日、記者懇談会を開催し、2019年度に癌領域で初の製品の発売を目指すことなどを説明した。
Rocheグループ内で強い存在感(中外)
・ALK阻害薬である非小細胞肺癌治療剤アレセンサ(アレクチニブ)
・血友病A治療薬ACE910(エミシズマブ)
・CD3とグリピカン3に対するバイスペシフィック抗体(ERY974)
・アトピー性皮膚炎治療剤、抗IL31受容体抗体(ネモリズマブ)
大阪にて、共同研究講座のテーマについて、打ち合わせを行いました。朝四時半起き、日帰りの1日出張です。
MilliporeSigma社、オーストラリアで初のCRISPRに関する特許を取得
”ドイツMerck KGaA社のライフサイエンス事業を手掛けるMilliporeSigma社は、2017年6月14日、ゲノム編集技術であるCRISPRをカバーする特許をオーストラリアで初めて取得したと発表した。 ”
学術誌のインパクトファクター更新、日本の学協会発で4年連続10超も
バイオ系では胃癌学会、かずさDNA研、植物生理学会が5前後で続く
キイトルーダ、多発性骨髄腫対象に併用療法するPIIIで患者登録中止へ
死亡例が報告されていた
"米国では、キイトルーダは黒色腫、PD-L1陽性の切除不能な非小細胞肺癌、再発または転移を有する頭頚部扁平上皮癌、古典的ホジキンリンパ腫に承認されている。さらに、米食品医薬品局(FDA)は2017年5月23日、マイクロサテライト不安定性が高い(MSI-H)、またはミスマッチ修復機構の欠損(deficient mismatch repair:dMMR)を認める、切除不能または転移を有する固形癌の成人および小児の患者を対象に、キイトルーダを承認している。 "
サイエンティフィックリポーツが、とうとうIF:5を下回りました(4.259)。昨年より1も下がりました。
PLos Oneについては、3を切って、2.8になりました。
Oncotargetはなんとか5をキープ。
Cancer Medicineは、3.362になりました。
Cancer Scienceは、3.974になり、日本癌学会の首脳陣が目指している4にあと一歩です。
東工大と早稲田シンガポール研、抗原と結合して蛍光輝度が増すFlashbody 2分割蛍光蛋白質と抗体可変部位とを融合、米化学会の雑誌で発表
ASCO、中国Nanjing社のCART療法で完全寛解率が35例中33例
今後100例への投与を目指す
”多発性骨髄腫は、B細胞系最終分化段階にある形質細胞が癌化することで発症する悪性リンパ腫。B細胞の分化過程で幅広く発現しているCD19を標的とするCART療法は、急性リンパ芽球白血病などで高い有効性が報告されているが、多発性骨髄腫など他の血液癌を対象とし、しかも他の分子を標的とするCART療法の試験成功例はほとんどない。多発性骨髄腫の進展に深く関与する分子として2004年に報告されたBCMAは、多発性骨髄腫患者の成熟したB細胞に高発現することから、注目度が高まっている治療標的分子。”
アステラス、京都大学と新たなスキームでオープンイノベーションを開始
AKプロジェクトの成果も引き継ぎ
”アステラス製薬は、2017年6月5日、京都大学大学院医学研究科に先端医療基盤共同研究講座を設置し、オープンイノベーションの新たなスキームとしてアライアンス・ステーションを開設したと発表した。 ”
PhRMA会員企業、248剤の癌免疫療法を開発中
”癌免疫療法に一般的な定義はないとしながらも、キメラ抗体受容体T細胞療法(CART)を含む細胞療法、免疫チェックポイント阻害剤、腫瘍崩壊ウイルス剤および癌ワクチンの分類を提示、現在開発中の248剤の内訳が、CART療法21剤、免疫チェックポイント阻害剤45剤、腫瘍崩壊ウイルス剤14剤、癌ワクチン96剤などであることを示した。 ”
Biogen社から分社したBioverativ社、希少疾患の抗体の企業を買収 寒冷凝集素症を対象とした抗体の開発を手掛ける
キーワード
糖鎖欠損細胞株
”発現している糖鎖を欠損させた細胞。糖鎖は、グルコースやガラクトース、マンノース、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、フコース、キシロース、シアル酸などの糖が複雑に連なって形成されている。ゲノム編集技術などを利用して、糖鎖を構成する遺伝子を欠損させて作製する。
糖鎖欠損細胞株は、抗体医薬の解析や糖鎖機能の解析への応用が期待されている。その1つが、糖蛋白質を対象とした抗体の評価だ。
糖鎖で修飾された糖蛋白質は、細胞間の情報伝達などに重要な役割を果たす。昨今では、細胞膜上の糖蛋白質を標的とした抗体を開発しようとする研究開発が活発化している。細胞に発現している蛋白質そのものの構造などは、正常細胞と癌細胞で大きな違いは無いが、糖鎖の発現パターンは異なる場合が多いため、副作用を抑えた抗体の開発ができるのではないかと期待されている。特定の糖鎖を欠損させた細胞株を利用して抗体を反応させれば、糖蛋白質を標的とした抗体が、非特異的に結合しないかなどを確認できる。他にも糖鎖欠損細胞株は、抗体の抗原結合部位を同定するためのエピトープマッピング解析などに利用できる。東北大学未来科学技術共同研究センターの加藤幸成教授らの研究チームは、N型糖鎖やシアル酸、フコースなどを欠損させた13細胞株を作製し、バンク化している。 ”
京大、抗体の細胞内輸送技術を開発
クモ溶血毒素由来ペプチドを改変
”細胞膜を不安定化させ、孔を開けるペプチドのM-lycotoxin。同グループはM-lycotoxinのアミノ酸を置換した新しいペプチドL17Eを開発した。このL17Eは細胞自体を破壊せず、エンドソーム膜を効果的に不安定化させることができ、抗体を効果的に細胞内に送ることが可能になった。”
JSR、慶應大に微生物叢の研究など行うイノベーションセンターを開所へ 2017年度から3カ年の中計でライフサイエンスの設備投資は約100億円
抗原枯渇を乗り越え、抗体誘導体が開く新市場
”抗IL6受容体抗体「アクテムラ」で国産抗体医薬第1号を成功させた中外製薬が、抗体誘導体でも快走し始めました。既に報道された血友病治療薬ACE-910や血中半減期を延長したアクテムラの後継抗体医薬SA237に続き、昨年から2品目の抗体誘導体の治験を開始したのです。いずれも同社が2012年から設置したシンガポールの研究所(chugai pharmabody research)の産物です。今回はその内、SK59抗体を解説します。中外の抗体誘導体技術のすごさが分かると思います。”
”まだまだ抗体医薬の未来は明るいのです。 ”
FDA、巨細胞性動脈炎を適応とする初の治療薬としてトシリズマブを承認
”現在、トシリズマブ皮下注射は、中等症から重症の活動性関節リウマチの治療に用いられている。また、中等症から重症の活動性関節リウマチ、全身型若年性特発性関節炎、多関節型の若年性特発性関節炎の患者には、トシリズマブ静脈注射が適用されている。巨細胞性動脈炎患者への静注は認められていない。”
生化学工業、「小野薬品への導出品は『アルツ』とは別の市場を作る」
申請から3年以上経過したコンドリアーゼは引き続き審査中
免疫チェックポイント阻害薬併用の効果が期待した程ではない訳は
癌研究のキーワードは免疫とprecision medicine、新薬開発の3つ
小野薬品、「ポストオプジーボのため、非臨床の開発にも投資」
2017年度のオプジーボの売り上げは2016年度より299億円減少の740億円見込む
”小野薬品工業は、2017年5月11日、2017年3月期通期の決算説明会を開催。同社の相良暁社長は、オプジーボの今後の売り上げ予想などと共に、2018年3月期の研究開発費を120億円増額することを説明し、「無理をしても投資をして、近い将来の利益のために使いたい」とコメントした。”
Structure based discovery of clomifene as a potent inhibitor of cancer-associated mutant IDH1.
Oncotarget. 2017 Apr 27. doi: 10.18632/oncotarget.17464. [Epub ahead of print]
Zheng M1, Sun W1, Gao S2, Luan S1, Li D1, Chen R3, Zhang Q1, Chen L2, Huang J1, Li H1,2.
Abstract
Isocitrate dehydrogenase (IDH) plays an indispensable role in the tricarboxylic acid cycle, and IDH mutations are present in nearly 75% of glioma and 20% of acute myeloid leukemia. One IDH1R132H inhibitor (clomifene citrate) was found by virtual screening method, which can selectively suppress mutant enzyme activities in vitro and in vivo with a dose-dependent manner. The molecular docking indicated that clomifene occupied the allosteric site of the mutant IDH1. Enzymatic kinetics also demonstrated that clomifene inhibited mutant enzyme in a non-competitive manner. Moreover, knockdown of mutant IDH1 in HT1080 cells decreased the sensitivity to clomifene. In vivo studies indicated that clomifene significantly suppressed the tumor growth of HT1080-bearing CB-17/Icr-scid mice with oral administration of 100 mg/kg and 50 mg/kg per day. In short, our findings highlight clomifene may have clinical potential in tumor therapies as a safe and effective inhibitor of mutant IDH1.
東大、企業が出資するバイオ関連講座・部門の2017年春新設は11件
”東京大学が、2017年3月と4月に開設した寄付講座・寄付研究部門、社会連携講座・社会連携部門を公表した。2カ月ぶりの更新だ。「寄付」は成果の知的財産を東京大が確保し、「社会連携」は成果の知的財産を東京大と企業が共有できる制度だ。
2017年4月時点での設置数は、寄付が75講座と22部門、社会連携が34講座と13部門。
寄付の2017年3月と4月の新設は、医学系研究科が5講座、工学系研究科が2講座、薬学系研究科が1講座、情報学環が1講座。 ”
順天大大学院の小松教授、血液癌の研究費獲得のためにクラウドファンディングに挑戦
「患者、研究者の双方にとって意義ある手法」
英AZ社などの抗PD-L1抗体、米国で進行尿路上皮癌を対象に迅速承認
”英AstraZeneca社とその子会社である米MedImmune社は、2017年5月1日、米食品医薬品局(FDA)が抗PD-L1抗体「IMFINZI」(durvalumab)を局所進行または転移を有する尿路上皮癌患者に対する治療薬として迅速承認したと発表した。 ”
”複数の臨床試験から、腫瘍のPD-L1が高発現している患者は、PD1とPD-L1の経路の遮断により奏効が得られる可能性が高いことが示されている。PD-L1の発現を検査することは医師が治療を決定するうえで有用と考えられるが、IMFINZIの使用に必須ではない。 ”
TESARO社、抗PD1抗体TSR-042で転移性子宮体癌への適応拡大目指す
”TSR-042は、2014年3月に同社と米AnaptysBio社が結んだ契約に基づいて、共同開発されているモノクローナル抗体製剤だ。両社は、PD1、TIM-3、LAG-3を標的とする単特異性抗体と、PD1/LAG-3を標的とする二重特異性抗体の開発に協力の焦点を当てている。 ”
Monoclon. Antib. Immunodiagn. Immunother.のインパクトファクターが検索できない状況が1年以上続いています。おそらく、雑誌名がHybridomaからMonoclon. Antib. Immunodiagn. Immunother.に変更したことが原因だと思いますが、雑誌社が手続きを怠って
いるのでしょう。
昨日、今日と、雑誌社や編集者に、本件を問い合わせています。たとえ低いインパクトファクターであっても、検索サイトで表示されないと、学位論文にもならない可能性があります。本来は、インパクトファクターなどで論文のレベルを判断するものではありませんが、どの大学も、学位取得の要件として出しているようです。
近赤外線でがん細胞が1日で消滅、転移したがんも治す ――米国立がん研究所(NCI)の日本人研究者が開発した驚きの治療とは
日本化薬、韓国Celltrion社とリツキシマブのバイオ後続品で提携
国内での販売提携で基本合意
”FIT-Igは、2つのモノクローナル抗体のDNA配列を3つの成分にわけ、それらをコードする3つのコンストラクト、すなわち、(VL(B)-CL)-(VH(A)-CH1)-(CH2-CH3)、(VH(B)-CH1)、(VL(A)-CL)の3つを単一の哺乳類細胞に導入し、同時に発現させるものだ。これにより、親分子となる2種類のモノクローナル抗体の生物学的機能を保有する二重特異性FIT-Igができる。Fc領域に変異を加える必要は無く、一本鎖断片やリンカーは不要だ。Fab領域は、4つの独立した抗原結合部位を有する4価の二重特異性抗体となる。すでに市販されている二重特異性抗体の多くは、基本的な構造に修飾が加えられており、たとえばFc領域に変異を導入する、またはFc領域を除去するといった変更が施されている。また、多くが、安定性が低い一本鎖断片やリンカーを付加している。”
中国EpimAb社、約27億調達し4価二重特異性抗体の臨床試験開始目指す
”FIT-Igは、2つのモノクローナル抗体のDNA配列を3つの成分にわけ、それらをコードする3つのコンストラクト、すなわち、(VL(B)-CL)-(VH(A)-CH1)-(CH2-CH3)、(VH(B)-CH1)、(VL(A)-CL)の3つを単一の哺乳類細胞に導入し、同時に発現させるものだ。これにより、親分子となる2種類のモノクローナル抗体の生物学的機能を保有する二重特異性FIT-Igができる。Fc領域に変異を加える必要は無く、一本鎖断片やリンカーは不要だ。Fab領域は、4つの独立した抗原結合部位を有する4価の二重特異性抗体となる。すでに市販されている二重特異性抗体の多くは、基本的な構造に修飾が加えられており、たとえばFc領域に変異を導入する、またはFc領域を除去するといった変更が施されている。また、多くが、安定性が低い一本鎖断片やリンカーを付加している。”
AGIA tag。愛媛大学のお仕事です。私たちのMAPtagの論文では、AGIAtagの原著論文を引用しています。
Pediatr Nephrol. 2017 Apr 25. doi: 10.1007/s00467-017-3676-6. [Epub ahead of print]
Urinary podocalyxin as a possible novel marker of intrauterine nephrogenesis and extrauterine podocyte injury.
Hayashi T, Tokuriki S, Okuno T, Ohta G, Igarashi A, Ohshima Y.
Abstract
BACKGROUND:
The number of nephrons at birth is determined during fetal development and is modulated thereafter by postnatal podocyte injury. Hyperfiltration, caused by a reduced number of nephrons, is a risk factor for chronic kidney disease. It is therefore important to monitor the formation of nephrons.
METHODS:
Urine samples were collected from infants within 1-2 days of birth, with follow-up sampling for preterm infants at 37-39 weeks of corrected age. Urinary levels of podocalyxin (PCX), β2-microglobulin (β2MG), N-acetyl-ß-D-glucosaminidase (NAG), total protein (TP), microalbumin (mAlb) and creatinine were measured and the relationship between these markers evaluated.
RESULTS:
Seventy-nine neonates were enrolled in this study. Urinary levels of PCX at birth were higher than normal adult reference values, with levels increasing up to a gestational age of 36 weeks (p = 0.0242). At 37-39 weeks corrected age, urinary levels of PCX decreased to adult levels. The levels of PCX in the urine at birth were not correlated to urinary levels of β2MG, NAG, TP and mAlb.
CONCLUSIONS:
An increased urinary level of PCX may be a marker of both active nephron formation and podocyte injury sustained at birth. As such, changes in urinary levels of PCX are likely to reflect adaptation of renal function to the extra-uterine environment.
KEYWORDS:
Biomarker; Nephrogenesis; Podocalyxin; Podocytes; Preterm infants
PMID:
28439668
DOI:
10.1007/s00467-017-3676-6
京大医にリウマチ性疾患先進医療学講座、長浜市とあゆみ、UCBが新規
2017年4月に寄付講座4、共同研究講座3が京大医に新設
小野薬品工業株式会社、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)、胆道がんを対象に、「先駆け審査指定制度」対象品目に指定
小野薬品工業株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:相良暁、以下「当社」)とブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY)は、ヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)モノクローナル抗体「オプジーボ点滴静注(以下、オプジーボ)」について、4月21日付で、「胆道がん」を対象に、厚生労働省が定める「先駆け審査指定制度」の対象品目として指定を受けましたので、お知らせします。
小野薬品工業株式会社、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)について、治療歴を有する局所進行または転移性尿路上皮がん(膀胱がんの一種)の治療薬としてCHMPから承認を推奨する肯定的見解を受ける
(ニュージャージー州プリンストン、2017年4月21日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、欧州医薬品庁の医薬品委員会(CHMP)が、プラチナ製剤を含む前治療に不応であった局所進行の切除不能または転移性尿路上皮がん(mUC)の成人患者の治療薬として、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)の承認を推奨したことを発表しました。
IDH1 R132H mutation regulates glioma chemosensitivity through Nrf2 pathway
Oncotarget. 2017 Mar 3. doi: 10.18632/oncotarget.15868. [Epub ahead of print]
IDH1 R132H mutation regulates glioma chemosensitivity through Nrf2 pathway.
Li K1,2,3, Ouyang L1, He M1,2, Luo M2,4, Cai W1, Tu Y5, Pi R5, Liu A1,2.
Abstract
PURPOSE:
Numerous studies have reported that glioma patients with isocitrate dehydrogenase 1(IDH1) R132H mutation are sensitive to temozolomide treatment. However, the mechanism of IDH1 mutations on the chemosensitivity of glioma remains unclear. In this study, we investigated the role and the potential mechanism of Nrf2 in IDH1 R132H-mediated drug resistance.
METHODS:
Wild type IDH1 (R132H-WT) and mutant IDH1 (R132H) plasmids were constructed. Stable U87 cells and U251 cells overexpressing IDH1 were generated. Phenotypic differences between IDH1-WT and IDH1 R132H overexpressing cells were evaluated using MTT, cell colony formation assay, scratch test assay and flow cytometry. Expression of IDH1 and its associated targets, nuclear factor-erythroid 2-related factor 2 (Nrf2), NAD(P)H quinine oxidoreductase 1 (NQO1), multidrug resistant protein 1 (MRP1) and p53 were analyzed.
RESULTS:
The IDH1 R132H overexpressing cells were more sensitive to temozolomide than WT and the control, and Nrf2 was significantly decreased in IDH1 R132H overexpressing cells. We found that knocking down Nrf2 could decrease resistance to temozolomide. The nuclear translocation of Nrf2 in IDH1 R132H overexpressing cells was lower than the WT and the control groups after temozolomide treatment. When compared with WT cells, NQO1 expression was reduced in IDH1 R132H cells, especially after temozolomide treatment. P53 was involved in the resistance mechanism of temozolomide mediated by Nrf2 and NQO1.
CONCLUSIONS:
Nrf2 played an important role in IDH1 R132H-mediated drug resistance. The present study provides new insight for glioma chemotherapy with temozolomide.
抗体創薬共同研究講座の3つの論文が、MAB4月号に掲載されました。
Novartis社のCART療法、FDAが再発/難治性DLBCLの画期的治療薬に指定
”DLBCLはリンパ腫の中で最も多く、非ホジキンリンパ腫の全症例の約30%を占める。DLBCL患者の10%から15%は、初回治療が無効または治療の3カ月以内に再発し、さらに20%から25%は最初の奏効が得られた後に再発する。 ”
英NICEガイダンス案、ニボルマブを頭頸部癌では推奨せず
”ニボルマブは小野薬品工業が創製し、2011年9月にBMS社に日本、韓国および台湾を除く全世界の開発・商業化権を導出している。国内では、小野薬品がオプジーボの製品名の下、悪性黒色腫、非小細胞肺癌およびRCCの適応で販売している。”
BMS社、筋ジス対象などの候補薬をBiogen社とRoche社に導出
”Biogen社には進行性核上性麻痺(PSP)の適応で開発中の抗eタウモノクローナル抗体BMS-986168、Roche社にはデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の適応で開発中の抗ミオスタチン融合蛋白BMS-986089を導出。”
”BMS-986168は、PSPやアルツハイマー病(AD)など神経変性疾患患者の脳内に沈着・凝集する細胞外蛋白eタウに結合するモノクローナル抗体で、BMS社はPSP患者を対象とするフェーズII無作為化二重盲検試験(NCT03068468)を実施している。Biogen社はPSPとADの双方を対象に速やかにフェーズIIを開始する意向で、同社のADパイプラインはβセクレターゼ(BACE)阻害薬と並び、アミロイドβ標的薬、タウ標的薬の範囲が広がり、複数のメカニズムを標的とする開発候補が充実する。”
”BMS-986089は、筋肉成長の負の制御因子であるミオスタチンに結合する融合蛋白で、BMS社はDMD患者を対象とするフェーズI/II無作為化二重盲検試験(NCT02515669)を行っているが、DMD以外の神経筋疾患の適応可能性もある。”
PMab-44の続報がアクセプトされました。
Yamada S, Honma R, Kaneko MK, Nakamura T, Yanaka M, Saidoh N, Takagi M, Konnai S, Kato Y.* Characterization of Anti-bovine Podoplanin Monoclonal Antibody PMab-44
Monoclon. Antib. Immunodiagn. Immunother., in press
Cost-Effectiveness of Administering Rituximab for Steroid-Dependent Nephrotic Syndrome and Frequently Relapsing Nephrotic Syndrome: A Preliminary Study in Japan
With regard to the use of rituximab for patients with steroid-dependent nephrotic syndrome and frequently relapsing nephrotic syndrome, not only has the regimen not been clinically verified but also there is a lack of health economics evidence. Therefore, we conducted a prospective clinical study on 30 patients before (with steroids and immunosuppressants) and after introducing rituximab therapy. Relapse rates and total invoiced medical expenses were selected as the primary endpoints for treatment effectiveness and treatment costs, respectively. As secondary endpoints, cost-effectiveness was compared before and after administering rituximab in relation to previous pharmacotherapy. The observation period was 24 months before and after the initiation of rituximab. We showed that there was a statistically significant improvement in the relapse rate from a mean of 4.30 events before administration to a mean of 0.27 events after administration and that there was a significantly better prognosis in the cumulative avoidance of relapse rate by Kaplan–Meier analysis (p < 0.01). Finally, the total medical costs decreased from 2,923 USD to 1,280 USD per month, and the pre–post cost-effectiveness was confirmed as dominant. We, therefore, conclude that treatment with rituximab was possibly superior to previous pharmacological treatments from a health economics perspective.
Wmの憂鬱、費用対効果分析が薬価切り上げの根拠になる日
”東京大学大学院医学系研究科医療経済政策学の田倉智之教授がその論文の著者です。原著論文は下記のリンクから入手できますので、どうぞアクセス願います。田倉教授は2018年度に医薬品の薬価算定などに導入される費用対効果を踏まえて、総合評価を下す専門機関、費用対効果評価専門組織の委員長です。例えは悪いが地獄の閻魔様のように、新薬の価値を冷徹に判断、費用対効果に加えて社会的重要性などを勘案して総合評価を下します。この総合評価がその後、薬価や診療報酬を決定する中央社会保険医療協議会で、判断の有力な根拠になります。
https://www.nature.com/articles/srep46036#s1
今回の論文は、難治性のネフローゼ症候群に対する抗CD20抗体(リツキシマブ、「リツキサン」)の費用対効果を検証したものです。従来の治療法では、この疾患はステロイドや免疫抑制薬が多用されていました。この抗体医薬は、本来はB細胞白血病などの治療薬として認可されたものですが、2015年に適応拡大され、我が国でも難治性ネフローゼ症候群の治療に利用されています。
今回の論文では、小児期や成人期にネフローゼ症候群を発症した30例を対象に分析されました。リツキシマブ500mgを6カ月おきに計4回投与する治療法の費用対効果を算定しました。効果の指標は再発の回数、費用の指標としては診療報酬請求額(入院と入院外費用、および患者自己負担を含む)を採用しました。これに対して、従来の治療法との費用対効果を対照として比較したのです。
リツキシマブ投与群では、再発回数が投与前は4.3±2.76回/24カ月であるのに対して、投与後は0.27±0.52回/24カ月と再発回数が激減しました。リツキシマブ投与前の医療費2923米ドル/月から、投与後は1280米ドル/月へと大幅に減少しました。投与後では18カ月間有意に医療費は減少しています。この結果を分析した疑似的なICER(増分費用効果比)は優位という判定でありました。つまり、費用が既存の治療法と比べ下がり、効果も増大したという結果でした。
「費用対効果の良い医薬品の薬価は価格を上げても良いのではないか。企業もフェーズIIIの臨床試験に平行してぜひとも費用対効果の臨床研究を走らせて、新薬の製造販売申請時にはきちっと合わせて申請してほしい。これからの薬価は、我が国における医療的価値を基準に決めるべきだ」と田倉教授は指摘しています。
実は、既に厚生労働省は薬価切り下げに薬価再算定という伝家の宝刀を持っています。ソバルディやオプジーボはまさにその切れ味を示すもの。しかし、これだけでは医療イノベーションを推進する安倍政権下では厚労省は単なる邪魔者になってしまいます。厚労省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)が続けてきた勉強会で、費用対効果がある医薬品の薬価を引き下げてもよいじゃないかという声も上がったと田倉教授は証言しました。 ”
Alexo社、免疫抑制するCD47阻害剤の固形癌など対象としたPI開始
”腫瘍微小環境では、マクロファージ上に存在するSIRPαが腫瘍に発現するCD47を認識すると、マクロファージによる貪食が抑制されることが知られている。ゆえにCD47とSIRPαの相互作用は、癌が免疫系の目を逃れるために利用している重要な免疫チェックポイント機構の一つといえる。”
創薬PFの支援案件の論文が掲載されました。
Shirakabe K, Omura T, Shibagaki Y, Mihara E, Homma K, Kato Y, Yoshimura A, Murakami Y, Takagi J, Hattori S, Ogawa Y.
Mechanistic insights into ectodomain shedding: susceptibility of CADM1 adhesion molecule is determined by alternative splicing and O-glycosylation.
Sci Rep., 7:46174, doi: 10.1038/srep46174, 2017
2つの論文に引用されました。
Isocitrate Dehydrogenase Mutation and (R)-2-Hydroxyglutarate: From Basic Discovery to Therapeutics Development
Podocalyxin influences malignant potential by controlling epithelial mesenchymal transition in lung adenocarcinoma
論文3つ(LpMab-23, mPmab-1, PcMab-47)が同時に掲載されました。
Ogasawara S, Kaneko MK, Yamada S, Honma R, Nakamura T, Saidoh N, Yanaka M, Yoshida K, Fujii Y, Kato Y.*
PcMab-47: Novel Anti-human Podocalyxin Monoclonal Antibody for Immunohistochemistry.
Monoclon. Antib. Immunodiagn. Immunother., DOI: 10.1089/mab.2017.0008, (PDF)
Yamada S, Ogasawara S, Kaneko MK, Kato Y.*
LpMab-23: A Cancer-Specific Monoclonal Antibody against Human Podoplanin.
Monoclon. Antib. Immunodiagn. Immunother., doi:10.1089/mab.2017.0001., (PDF)
Yamada S, Kaneko MK, Nakamura T, Ichii O, Konnai S, Kato Y.*
Development of mPMab-1, a Mouse-Rat Chimeric Antibody against Mouse Podoplanin.
Monoclon. Antib. Immunodiagn. Immunother., doi:10.1089/mab.2017.0002 (PDF)
MAPtagの論文とPMab-44の論文が、PMCのfree articleに登録されました。これからさらに読んでもらえるようになると思います。