厚労省、国内初の抗体医薬のバイオシミラーを承認へ
日本化薬と韓国Celltrion社のインフリキシマブBS点滴静注用100mg「NK」、同「CTH」は、国内初の抗体医薬のバイオシミラーとなる。
バイオ医薬の落とし穴、急浮上する薬物相互作用
カイオム、「抗セマフォリン3A抗体の導出実現には追加データが必要」;完全ヒトADLibシステムが実用化レベルまで達成したものの、次の柱である抗セマフォリン3A抗体の導出は達成できなかったことを発表。
CasMabの論文がScientific Reportsに掲載されました。
Kato Y* and Kaneko MK.(*corresponding author)
A Cancer-specific Monoclonal Antibody Recognizes the Aberrantly Glycosylated Podoplanin.
Scientific Reports 4, 5924, doi:10.1038/srep05924
CasMabが正式に商標登録されました。今後は、CasMab®と記載できます。
CasMab開発の論文が英科学誌にアクセプトされました。
Kato Y and Kaneko MK.
A Cancer-specific Monoclonal Antibody Recognizes the Aberrantly Glycosylated Podoplanin.
in press
ペルセウスプロテオミクスの降矢社長、「放射線同位体修飾のArmed抗体に注力」
富士フイルムの子会社となったことを2009年に発表したペルセウスプロテオミクス。同社は、東京大学先端科学技術研究センター発のベンチャー企業で、主にがん治療用抗体の研究を行い、中外製薬へ導出した実績も持つ。
シミックJSRバイオロジックスの小作社長、「多重特異性抗体の回収効率をいかにあげるかが課題」
JSTのプロジェクトでは、東京大学大学院工学系研究科の津本浩平教授や東北大学(担当教員は非公表)と共同研究を実施する。シミックJSRバイオロジックスは、大学から3種類の多重特異性抗体(複数の標的に結合できる抗体)の提供を受け、製剤化技術の研究開発を行う。
厚労省がインフリキシマブのバイオシミラーを承認、抗体医薬では国内初
CT-P13は抗ヒトTNFαモノクローナル抗体で、「レミケード」を先発品とするバイオシミラー。抗体医薬のバイオ後続品が承認されたのはこれが初めてとなる。いよいよ、抗体医薬もバイオシミラーの時代に入る。
日経バイオの週間アクセスランキング
我々の論文がPubMedに掲載されました。Scientific reportsの今年のインパクトファクターは、2年目で5を超えました。
A Cancer-specific Monoclonal Antibody Recognizes the Aberrantly Glycosylated Podoplanin.
Kato Y, Kaneko MK.
Sci Rep. 2014 Aug 1;4:5924. doi: 10.1038/srep05924.
Abstract
Podoplanin (PDPN/Aggrus/T1α), a platelet aggregation-inducing mucin-like sialoglycoprotein, is highly expressed in many cancers and normal tissues. A neutralizing monoclonal antibody (mAb; NZ-1) can block the association between podoplanin and C-type lectin-like receptor-2 (CLEC-2) and inhibit podoplanin-induced cancer metastasis, but NZ-1 reacts with podoplanin-expressing normal cells such as lymphatic endothelial cells. In this study, we established a cancer-specific mAb (CasMab) against human podoplanin. Aberrantly glycosylated podoplanin including keratan sulfate or aberrant sialylation, which was expressed in LN229 glioblastoma cells, was used as an immunogen. The newly established LpMab-2 mAb recognized both an aberrant O-glycosylation and a Thr55-Leu64 peptide from human podoplanin. Because LpMab-2 reacted with podoplanin-expressing cancer cells but not with normal cells, as shown by flow cytometry and immunohistochemistry, it is an anti-podoplanin CasMab that is expected to be useful for molecular targeting therapy against podoplanin-expressing cancers.
仙台放送で我々の仕事が紹介されました。
仙台放送スーパーニュースで我々の仕事が紹介されました。
小野薬とBMS社、抗PD-1抗体の特許侵害でMerck社を提訴
小野薬品工業と米Bristol-Myers Squibb(BMS)社は2014年9月4日、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体である「オプジーボ」(ニボルマブ)の用途特許が侵害されたとして、米Merck社を提訴した。
MBL、完全ヒト型抗デングウイルス抗体の導出に意欲
医学生物学研究所(MBL)は2014年9月5日、同社が創製した完全ヒト型抗デングウイルスモノクローナル抗体について、導出活動を積極的に進めると発表した。
抗PD-1抗体pembrolizumabを進行NSCLCの画期的治療薬にFDAが指定
pembrolizumabはヒト化モノクローナル抗体で、PD-1とそのリガンドであるPD-L1、PD-L2との相互作用を阻害。米国におけるpembrolizumabの適応は、切除不能または転移を有する黒色腫で、ipilimumabによる治療後、およびBRAF V600遺伝子変異陽性の場合はBRAF阻害剤による治療後に進行した患者の治療として、2mg/kgを3週毎に投与。
Intra- and postoperative catumaxomab in patients with epithelial ovarian cancer: safety and two-year efficacy results from a multicentre, single-arm, phase II study
Background: This is the first study investigating the safety and efficacy of the trifunctional antibody catumaxomab administered i.p. at the end of cytoreductive surgery and postoperatively prior to standard chemotherapy in patients with primary epithelial ovarian cancer (EOC). Methods: Patients received i.p. catumaxomab 10?μg intraoperatively and 10, 20, 50 and 150?μg on days 7, 10, 13 and 16, respectively, postoperatively. After the study, patients received standard chemotherapy and were followed for 23 months. The primary endpoint was the rate of postoperative complications. Results: Forty-one patients entered the study and were evaluable for safety and 34 were alive at 24 months. Complete tumour resection rate was 68%. Postoperative complications were observed in 51%, the most common anastomotic leakage (7%) and wound infections (5%). The most common catumaxomab-related adverse events were abdominal pain, nausea, vomiting and pyrexia. Thirty-nine percent discontinued catumaxomab therapy, and 98% received chemotherapy post study. Kaplan?Meier estimates of disease-free and overall survival after 24 months were 56% and 85%, respectively. Conclusions: Intra- and close postoperative catumaxomab seems feasible, but efficacy and safety were limited by postsurgical complications. In the future prospective trials are needed to investigate the best schedule of integration of catumaxomab into current treatment strategies for EOC.
米国本土に拡大したエボラ感染、激化する治療薬の開発競争
人道主義組織であるSamaritan's Purseの米国人関係者2人はリベリアで勤務中に感染し、抗ウイルス薬「ZMapp」が投与された。ZMappの有効成分は、3つのモノクローナル抗体。Mapp Biopharmaceutical(Mapp)社が開発中の薬剤。Mapp社は、従業員わずか9人のサンディエゴを拠点とする非上場企業で、外部からの投資もまだ受けていない。
抗がん剤「失敗は成功のもと」
1998年から2014年までの間、臨床試験から承認につながった成功確率は
・メラノーマ治療候補薬剤では、96剤が臨床試験の途中で失敗、承認取得は7剤で、14分の1。
・肺がん治療薬候補では167剤がドロップ、承認は10剤となり18分の1。
・脳腫瘍治療薬候補では、75剤が臨床試験で脱落、承認は3剤のみで25の1
本当に厳しい数字だと思います。
富士フイルム、CHO細胞による抗体医薬などの高効率生産技術を開発
富士フイルム、蛋白質の受託製造などを行う子会社の米FUJIFILM Diosynth Biotechnologies USA(FDBU)社と英FUJIFILM Diosynth Biotechnologies UK(FDBK)社が、高生産性細胞作製技術「Apollo」を開発したと発表。CHO細胞を用いる抗体医薬や蛋白質医薬の製造に利用できる。
Peregrine社、既存の癌免疫療法への抗PS抗体の併用が有望
抗ホスファチジルセリン(PS)モノクローナル抗体であるバビツキシマブ(bavituximab)の前臨床データが発表された。
第一三共、リツキシマブのバイオ後続品開発では技術的な問題も
「抗CD20モノクローナル抗体「リツキサン」(リツキシマブ)のバイオ後続品の開発も行うことになっているが、現時点で臨床入りはしていない。それについてGormley研究開発本部長は「リツキシマブはより複雑な品目であり、技術的な問題が生じている」と認めた。リツキシマブはADCC活性などにより効果を発揮する抗体医薬のため、後続品の糖鎖修飾のパターンが活性の違いを生んでいるのではないかと見られる。 」
アステラス、新薬が好調で業績予想を引き上げ
「アステラスアムジェンバイオファーマで開発を進めている抗PCSK9抗体のevolocumab(AMG145)は、心血管系リスクの高い日本人高コレステロール血症患者404人を対象に実施したフェーズIII(YUKAWA-2)で、2つの主要評価項目を達成。2015年に日本で承認申請を行う予定だが、適応症をどうするかは現時点では公表しないという。 」
バイオ医薬の隠れたリスク
「血液凝固第VIII因子ほどではないが、あらゆる生物製剤に自己抗体のリスクは存在する。中でも自己抗体発生リスクが懸念されるのが、皮肉にも抗体医薬である。抗体も出生後に免疫細胞の中で遺伝子組み換えによって製造される新物質である。そのため、健常者でも僅かだが、自然状態でも抗体に対する自己抗体が生産されている。抗体医薬は遺伝子工学で製造された1種類の抗体を自然状態では想定できない濃度で投与、治療効果を得る。結果的にどうしても、抗体医薬の自己抗体が発生する。抗腫瘍壊死因子αの抗体医薬である「レミケード」(キメラ抗体)や「ヒュミラ」(ヒト完全抗体)など多数の抗体医薬が販売されているが、皮肉にもヒュミラに対する自己抗体の発生率が、レミケードより高いデータがある。現在の遺伝子操作技術では、自己抗体を減ずる誘導体を合理的に開発することができない限界を認識すべきである。」
富士フイルムRIファーマ、米Eli Lillyのアミロイドβ診断薬を共同開発
富士フイルムRIファーマと米Eli Lilly社は、米国で2012年に承認された脳内アミロイドβプラークを評価するPET(陽電子放出断層撮影装置)脳画像用放射性診断薬「florbetapir(18F)注射薬」の共同開発契約を締結したことを、2014年11月4日に発表した。
米Idera社、前臨床でIMO-2055とイピリムマブの腫瘍内注射の有効性示す
イピリムマブはヒト型抗CTLA-4抗体で、CTLA-4免疫チェックポイント阻害薬。今回は動物実験の結果発表です。
初のBiTE抗体blinatumomabがB細胞前駆型急性リンパ芽球性白血病を適応に米国で承認
いよいよ、BiTEが臨床で使われるようになります。blinatumomabはFDAが承認した初のBiTE(Bispecific T-Cell Engager)抗体となります。
東北大学加藤氏、血管内皮と癌の両方に発現しているが糖鎖がわずかに異なる蛋白質に対する抗体の同定に成功
日経バイオの取材を受けました。実際には、まだまだこれからの研究ですが、CasMab法を用いることにより、様々な糖タンパク質に対するがん特異的抗体を樹立できます。
CasMab®は加藤ラボの登録商標です(登録第5690178号)。CasMab®の作製技術にご興味のある企業は是非ご連絡ください。アカデミアについては、創薬プラットフォーム事業で支援を行っています(共同研究ベースになります)。