chLpMab-7の論文がOncotargetにアクセプトされました。chLpMab-7は、CasMab法によって作製した抗体です。
Kato Y, Kunita A, Abe S, Ogasawara S, Fujii Y, Oki H, Fukayama M, Nishioka Y, and Kaneko MK.The chimeric antibody chLpMab-7 targeting human podoplanin suppresses pulmonary metastasis via ADCC and CDC rather than via its neutralizing activity. Oncotarget, in press
協和キリン、固形癌に対してはKW-0761と他剤との併用療法の開発を最優先する方針
以下の通り、大学からのシーズを入れる可能性はないことを明言したのは初めてではないでしょうか?(これまでもそのような方針だったのであれば、全く話を聞いてもらえないのも理由がわかります。)
「KW-0761以外の癌免疫療法の治療薬候補に関しては、「今のところ社外から入れることはほとんど考えていない。社内で創製した複数品目について、(開発可能性を)検討しているところだ」(佐藤研究開発本部長)と発言。他の標的に対する癌免疫療法の抗体医薬を開発する可能性を示唆した。 」とのこと。
AAIC15、米NeuroPhage社、“フォールディング病”に幅広く有望な抗体を作成
アミロイドβに限らず、パーキンソン病やクロイツフェルトヤコブ病など、蛋白質のミスフォールディングが原因で発症するフォールディング病に対する有効性が期待できる。NPT088は共通モチーフ結合蛋白質を可変領域とし、ヒトIgG抗体のFc部位を持つ抗体分子。
京大濱西氏、プラチナ抵抗性再発卵巣癌に対するニボルマブ1年間投与が完了して完全奏効が得られた2例は服薬中止後も完全奏効維持中
プラチナ抵抗性再発卵巣癌に対する抗PD-1抗体ニボルマブ投与を受けて完全奏効(CR)が得られた2例において、1年間投薬しプロトコール通り投薬中止した後も2カ月から5カ月の間、CRを維持できていることが明らかとなった。
glembatumumab vedotinが進行乳癌患者対象のフェーズII試験で好成績、JCO誌に掲載
糖タンパク質NMB(gpNMB)を標的とする完全ヒトモノクローナル抗体-薬物複合体(ADC)glembatumumab vedotin(CDX-011)について、転移を有する乳癌患者を対象としたフェーズIIのEMERGE試験のデータが、Journal of Clinical Oncology誌のオンライン版に同日付で掲載されたと発表。
進行黒色腫に対するpembrolizumabのフェーズIII試験でPFSとOSの2つの主要評価項目を達成、試験は早期中止に
pembrolizumabは、PD-1とそのリガンドであるPD-L1、PD-L2の相互作用をブロックするヒト化モノクローナル抗体。同試験のデータは、4月18日から22日まで米国フィラデルフィアで開催されるAACR2015のオープニング・プレナリーセッションで発表される予定。
エーザイの内藤晴夫社長、抗癌剤のレンバチニブは1200億円超の売り上げ
レンバチニブの売り上げを2020年以降に甲状腺癌で400億円超、腎細胞癌、肝細胞癌、非小細胞肺癌、子宮内膜癌、ペンブロリズマブの併用の合算で800億円超と試算。
エーザイと米Merck社、抗癌剤と免疫チェックポイント阻害薬の併用療法開発で提携
Merck社の抗PD-1抗体であるペンブロリズマブ(米国での商品名『KEYTRUDA』)に、エーザイのマルチキナーゼ阻害薬である「レンビマ」(レンバチニブ)や微小管ダイナミクス阻害薬の「ハラヴェン」(エリブリン)を併用。
日本発の創薬標的ペリオスチン、抗体で攻める阪大が世界の先頭走る、難治性乳がんで好結果
抗ペリオスチン抗体のプロジェクトは、文部科学省「大学発新産業創出拠点プロジェクト」に採択されていたそうです。2012年度から3年間で約1億5000万円の支援。すごい。。。このプロジェクトでは、ベンチャー企業の設立や製薬企業との提携など実用化への具体的な道筋の確立が成果として求められているようです。ベンチャー企業の設立という点では地域イノベーション、製薬企業との提携など実用化という点では革新的バイオの方向性と同じです。文科省による支援はこの3月で終了するということですが、特許の維持には毎年、数百万円以上が必要となります。もちろん、大学の資金だけでは賄いきれません。かと言って、突然、ベンチャー企業を立ち上げても、運営が難しいでしょう。どこも同じ悩みを抱えていますが、特許の維持のためにAMEDが予算を出すとは考えられません。
「日本の製薬企業は前例の無い技術へのチャレンジ精神が足りない」
「動物実験レベルのときは臨床に入ったら話を聞きましょうと言われ、フェーズIが終わって話をしに行くと、今度はフェーズIIのデータを見せてくれと言われる」という研究者の声が掲載されていますが、みなさん同じような悩み(諦め?)をかかえているようです。会社には会社の言い分があるようですが。。。
カイオムの決算説明会、「資金調達で感染症領域の研究を加速」
抗体作製の独自技術ADLibシステムなどを用いた研究開発に関して、外部の企業と共同研究開発を行う創薬アライアンス事業、リード抗体を作製してライセンスアウトするリード抗体ライセンスアウト事業、保有する抗体作製技術をライセンスアウトする基盤技術ライセンス事業の3事業を展開中。抗セマフォリン3A(Sema3A)抗体も扱っている。
「希少疾患研究の重要性」
アメリカでは、NIH内にOffice of Rare Diseases Researchを設置し、希少疾患研究に毎年3,500億円を投入しているそうだ。国際的な連携も進み、2020年までに約200の希少疾患の治療法開発を目指して、オーストラリア、カナダ、中国、EU、フィンランド、フランス、ドイツ、グルジア、アイルランド、タリア、韓国、オランダ、スペイン、イギリス、アメリカのファンディング機関、患者団体等によりIRDiRC(International Rare Diseases Rsearch Consortium)が組織され、メンバー間での共同研究や情報交流などが進められている。残念なことに、日本はメンバー資格を有していないため、日本の研究者は参加できていないそうだ。どうして??
本記事では以下のように述べられている。「日本も研究体制を構築し、希少疾患研究に取り組まなければ、新薬の開発などで後れを取ってしまうのは必至だ。健康・医療戦略推進本部が主導して、早急に製薬企業も巻き込んだ新たな国家戦略を策定することが求められている。」
革新的バイオにおいても、希少疾患も治療対象にするように運営統括会議から指摘されている。ただ、大学がどれだけ頑張っても、上記のように企業が開発をしてくれなければ、結局は基礎研究で終わってしまう。<希少疾患も治療対象にするように>と運営統括会議が指摘するのであれば、その環境も整えて頂きたい。
アイルランドOpsona社、抗TLR2抗体の骨髄異形成症候群に対するPI/IIを開始
OPN-305 は、Toll様受容体 2 (TLR2)を標的とした、ヒト化IgG4モノクローナル抗体 。
肝細胞癌に抗CD105抗体薬TRC105とソラフェニブの併用は忍容性があり抗腫瘍効果も確認
CD105(エンドグリンEndoglin)は、増殖中の内皮細胞に強く発現している膜貫通受容体である。CD105は血管新生において重要であり、その発現はVEGF阻害による低酸素で亢進することが知られていた。TRC105はヒトキメラ型IgG1抗体で、CD105と結合してリガンドとの結合を阻害する。
キメラ型抗体では臨床試験が続かない(将来的にも認可されない)というように言われてきていますが、このような良い臨床試験の結果が出てくると、またキメラ抗体が主流になる時代も来るかもしれません。(全くわかりませんが。。。)
我々も、NZ-1抗体のキメラ型抗体(特許出願準備中)の開発を続けています。
アルツハイマー病の新しい治療薬となる抗体を開発
本研究の成果は、日本時間 平成27年1月9日(金)午後3時に米国神経学協会(American Neurological Association)のオープンアクセスジャーナル Annals of Clinical and Translational Neurology にオンライン掲載されました。(大阪市立大学のホームページから)
Annals of Clinical and Translational Neurologyという雑誌は知りませんでしたので、調べてみたところ、アメリカ神経学会から臨床・トランスレーショナル神経学のオープンアクセス誌が創刊とありました。NPG誌のScientific Reportsのような感じです。まだ新しい雑誌ですので、I.F.は来年からだと思います。
ペメトレキセド、ramucirumabなどと抗PD-1抗体との併用投与試験でLilly社がMerck社と協力、BMS社とも提携
米Seattle Genetics社とBMS社、悪性リンパ腫に対するブレンツキシマブベドチン+ニボルマブ併用療法の臨床試験に関する提携契約を締結
抗体関連のトピックスです。
CasMab®は加藤ラボの登録商標です(登録第5690178号)。CasMab®の作製技術にご興味のある企業は是非ご連絡ください。アカデミアについては、創薬プラットフォーム事業で支援を行っています(共同研究ベースになります)。